謎の格安レンタカーサービス 日本カーソリューションズ(NCS)
世間にはあまり認知されていないであろう「日本カーソリューションズ(NCS)」というレンタカーサービスを提供している商社系かつNTT系の会社がある。
他サービスよりも格安の料金体系
最初に入った会社がNTTグループの会社だったこともあり、入社して間もないころに、NTTグループの社員向けの激安レンタカーサービスを利用できると同期らから聞いてよく使っていた。比較してみるとわかるが、ヴィッツを24時間借りて4,400円はほかのどのレンタカーサービスよりも安い。
NCSの料金体系
トヨタレンタカーの料金体系（比較用）
料金の計算方法 ｜トヨタレンタカー
日本カーソリューションズ(NCS)とは
次に、日本カーソリューションズの会社情報を見てみる。
株主は東京センチュリー59.5%とNTT40.5%で、伊藤忠系資本とNTT資本のリース会社であることがわかる。NCSの知名度の低さからなのか、企業概要のページではなくユーザ向けのサービスのページに株主の構成図が載っているのは興味深い。
利用資格は「NTTグループ」か「リース契約者」
NTT系ということもあり、レンタカーサービスの入り口には「NTTグループ会社さま」という選択肢がある。NTTグループへのオートリースに強みを持ち、NTTグループ会社への優遇が非常に大きい。NTTグループの会社への車のリースだけでなく、NTTグループの社員であるというだけで、プライベートでレンタカーサービスを格安で利用できてしまう。
NTTグループとは関係ないという場合にこの料金体系でレンタカーサービスを利用するには、NCSが提供する「リース契約者」になる必要がある。「リース契約者」であれば、NTTグループと同様のレンタカーサービスを利用できるようである*1。
また、一番右の「レンタカーサービス会員」というのは、すでに「NTTグループ会社」として、あるいは、「リース契約者」として会員登録を済ませている場合の入り口であって、「NTTグループ会社」でも「リース契約者」でもないその他の人向けの入り口ではないので注意。
次の画面に進むと、「NTTグループグループさまアクセス確認ページ」に遷移する。会社では氏名コードと呼ばれるいわゆる社員番号のようなユニークなキーが割り当てられていて、その入力を促している。NTTグループの他の会社の話は聞いたことが無いが、どうやらこの書きっぷりをみるとNTTグループ全体でユニークな氏名コードがつけられているように見える。
NTTグループさまアクセス確認ページ | レンタカーサービス | 法人の方｜オートリースならNCS日本カーソリューションズ株式会社へ
ここから先はNTTグループさま向けということになっている。もちろん、NTTグループ社員に与えられている氏名コードを持つものだけがログインを許される。仮に適当な桁数の数字を入力したとしてもログインすることは決して許されない。
NCSはどこで借りるのか
NCSなどというレンタカーサービスの看板など見たことがないという人もいると思う。NCSの実態は国内の各レンタカーサービス斡旋の代理店であり、NCS自身が車をレンタルするわけではない。よく名前を聞く有名なレンタカーサービスをNCS経由でレンタルすると格安でレンタルできるようになっている。
なぜかNTTグループOBも利用資格あり
昨年、NTTグループの会社を辞めたので、この激安レンタカーサービスが使えなくなると残念に思っていたが、よく見てみると「NTTグループ会社さまおよびNTTグループOBさま」という表現があることに気づいた。NTTグループOBの定義は確認していないが、少なくともかつて利用していたアカウントが有効であり、会社を辞めた今でも利用できることを確認済み(2017/06/17レンタル実績あり)だ。
どのタイミングで氏名コードとの突き合わせが行われるのかよくわからない（本当にやっているのか？）。そもそも、会社を辞めても氏名コードを管理しているデータベースが存在しているとも考えにくい。
が、とりあえずNTTグループOBとしてこのサービスを利用できるようなのであまり深く考えないことにした。レンタカーで出かけるときに、NTTグループの友人がいる人はNCSでレンタルするようにお願いしよう。
