じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

メリカリ(原文ママ)の広告の完成度の高さについて話をしよう

メリカリ(原文ママ)の広告の概要

「バイブス感じちゃって買ったんっすけど、なんか今、バイブス違うんっすよねー。だからー、メルカリで売ろうと思って」そう語るツンツン頭のお兄さん。

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メルカリ17年春CM_いろんな使い方_ファッション篇_15秒① - YouTube

「私でも簡単に使えちゃったんです、メリカリ(原文ママ)。すぐに見つかったの。とっても気持ち良いのが、ツボにあたるんですよ」

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メルカリ17年春CM_いろんな使い方_ファッション篇_15秒② - YouTube

わざわざ説明するのも野暮だが、お兄さんにとって価値がないと感じるようになったトゲトゲの服が、おばあちゃんの足踏みマッサージに活用されてしまうということも起こりうるのがメリカリ(原文ママ)であるというおもしろワッハッハである。

初めての人もそうでない人も楽しめる

この広告は、ここに登場するおばあちゃん世代や、お兄さん世代向けにも見えるが、メルカリをすでに利用している人や、メルカリというサービスに対して懐疑的な人が見ても楽しめる様になっていることに気がつく。

おばあちゃん世代

おばあちゃん本人が突然メルカリを使い始めようということにはならないと思うので、孫に教えてもらったり、孫に買ってもらったりという使い方を想定しているのだろう。あるいは、「私でも簡単にできた」というシニアでも簡単に扱えるユーザインタフェースであることを主張しているのかもしれない。

お兄さん世代

ここがメインターゲットだろう。売り方一つで、意外な人の心に響く可能があるということを示唆している。この広告の趣旨そのまま。いやいや、おばあちゃん"メリカリ"てww。そういうツッコミを入れてくれるのもこの世代だ。

おばあちゃんがトゲトゲの上をフミフミしてんのまじウケるww私もメルカリでなにか売ってみよう。

すでにメルカリに詳しいユーザー

あれ、待てよ…お兄さんがが出品したトゲトゲの服がおばあちゃんの手元に届くまでを想像してみると、どう考えてもお兄さんがバイブス感じちゃったあのトゲトゲの服の商品紹介には、「足つぼのマッサージにも使えます」という類の文言を商品の紹介に書いてあったはずだ。なぜなら、おばあちゃんが探すときに使っていたキーワードは「足つぼ」や「マッサージ」だったはずだからだ。これらのキーワードで探していて、あのバイブス感じちゃったトゲトゲの服にはたどりつくまい。

と考えると、あのお兄さんは、自分自身であのトゲトゲの服は足つぼにつかえるのではないかともともとその価値に気づいていた。ともすれば、お兄さんはすでに自分で足つぼを刺激するのに使っていた可能性すら考えられる。

いやいや、待てよ。逆か?おばあちゃんが、バイブス感じちゃうトゲトゲの服を探していたところ、足つぼマッサージに使えることに気づいてしまったのか?

自分自身でメルカリをつかったことがある人であれば、どんな商品紹介をするのかというところを意識して書いていると思うので、このお兄さんがどんな文言で出品したのか、おばあちゃんがどんなキーワードで検索してたのかを想像して楽しめる。

気づいてしまった人

あれれ…これ、どこかで見たことがあるような構図…。私にとってはただの1万円だけれど、1.5万ポイントで買ってくれる人もいるらしい。Suicaを買ってくれるらしい。折り鶴を買ってくれるらしい。なるほどなるほど、私がもっている価値観と、あなたが持っている価値観は違うという話ね。

承知。