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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

貨幣経済はUltima Onlineが教えてくれた。

Bitcoinの一連の騒動を見て、10年くらい前にやっていたネットゲームUltime Onlineを思い出した。細かい説明はWikipediaにお任せする。
ウルティマオンライン - Wikipedia

当時はあまり意識していなかったが、Wikipediaによると、以下のような記述がありMMORPG黎明期では完成度の高い作品だったようだ。

初期の段階で様々に試みられた商用MMORPGにおいて、最初の成功例であり、またゲームシステムとしての完成度を示した作品でもあった。 

 ■ゲーム内の経済
ゲームは地球によく似た世界でプレイヤーはその中のひとりの人間としてゲームに参加する。この世界で生きていくための資源として海、山、森のあらゆるフィールドからの調達が必要である。食料の調達、家の建築のための木材の調達、道具を作るための金属の調達が必要となる。よってプレイヤーは釣りや採掘を生業とするものもいれば、きこりや料理人という生き方もある。この幅は実に広い。

動物を調教するスキル(Animal Taiming)を高めて、馬を調教して売り歩くものもいれば、人に危害を加えるモンスターさえも調教するものもいる。もちろんここはRPGの世界なので剣のスキル(Swordmanship)を高めて、モンスターと戦う戦士のようなプレイヤーも存在する。戦士は治療のスキル(Healing)を高めておけば自分自身で傷に包帯をまいて回復することができる。さらに解剖学(Anatomy)のスキルが高ければその回復量は増加する。なかなか細かい設定になっている。戦いに使う剣もやはりプレイヤーによって作られ、売買がなされる。鍛冶(Black smithy)という鍛冶屋のスキルを高めて、強い剣を作り戦士に買って利用してもらうのだ。魔法使いもいる。魔法のスキル(Magery)が必要なことはさることながら、魔法使いはまず魔法を唱えるために書写師が書いたスペルブックが必要である。もうお気づきではあろうが当然これは書写スキル(Inscription)が高い書写師によって作成され魔法使いに販売される。では、書写師が書写に使うペンは…?魔法使いが魔法を唱えるMPにあたる秘薬は…?そういえば、剣をつくるための鉄は…?包帯はだれが作るの…?包帯の布は…?運ぶのには馬がいる…?

こうしてこの世界に生きる上ではGPというゲーム内通貨によって自身でつけた付加価値を互いに提供しあうことで経済がなりたっている。

インフレーションを肌で感じる
ゲーム内ではプレイヤーがプレイヤーを相手にお店を出すことができる。当然お店の商品も商品の値段も自由に自分で設定することができる。少し値段は高いけれど、いつも品揃えが充実していて、いついっても欲しいものが手に入るお店もあれば、値段がどこよりも安いけれど、人気店のため品薄状態であることが多いお店もあるなど同じ商品を店に陳列しても値段によって客の入り方が違うことにも気づく。

ある日、どのプレイヤーの店に行ってもいつもの価格の3倍程度の価格になっているという異様な光景を目の当たりにすることになる。そう、これがまさにインフレーションである。Aという商品が100GPだったにもかかわらず同じAという商品が300GPになっている。同じAというものを手に入れるために3倍の貨幣が必要、つまり、貨幣の価値が失われたのだ。では原因は何か。答えは公式サイトによる発表によってすぐにわかった。

「ゲーム内のバグを利用したGPの無限増殖が可能であることが判明した」とのことだった。ゲーム内への貨幣が過剰供給となり、貨幣の価値が暴落していたのだった。これによってインフレーションというものがなんたるかを身を持って体験できた。もちろんインフレーションというキーワードは知っているつもりではいたが自分自身が体験したかどうかで自分の中にすっと入ってくるかどうかはかなり変わってくると思う。

■ゲーム内通貨と現実の通貨の交換
たかがゲームのことだろうと思った人もいるかもしれないが、RMT業者によって現実世界の通貨に交換されているという現実がある。RMTとはReal Money Tradeの略でゲーム内通貨を現実の通貨に交換することを指す。純粋にゲームに閉じた世界を楽しみたい人にとって害であることは間違いないが、現実のお金を使っても楽しみたいというユーザもいないわけではない。ひいては、悪徳業者の資金洗浄の温床にもなりうるという。しかし、これは明確に取り締まる法律がないようで現在もその是非が問われている。こうなるとゲームの世界の通貨経済だけの話とは言えなくなる。