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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

中二心をくすぐる鋼の包丁を捨てて、結局、ステンレスの包丁に戻った話

これまでずっとステンレスの包丁を使っていたが、少し道具にこだわってみようかなと2年ほど前に鋼の包丁を買った。しかし、結局メンテナンスが面倒になり、ステンレスの包丁に戻った。

鉄のフライパンを捨ててテフロンのフライパンに戻ったときと同様の理由である。

jippahitokarage.hatenablog.com

包丁の素材とその特性

包丁の素材について整理しておく。

素材 研ぎやすさ 切れ味 切れ味の持続 錆にくさ 軽さ
鋼(炭素鋼)
ステンレス
セラミックス

Wikipediaの文言から表をおこしている。包丁 - Wikipedia


それぞれ簡単に説明すると、

鋼の包丁は切れ味が抜群で、研ぎやすく、切れ味も持続するけれど、非常に錆びやすいのでしっかりメンテナンスしなければすぐに錆びて切れなくなってしまう。

ステンレスの包丁は切れ味は鋼にこそ及ばないが、非常に錆に強く、ほぼメンテナンスフリーで扱いやすい。鋼より研ぎにくいとされるが、研げないというわけではない。

セラミックスは他の包丁に比べて圧倒的に軽い。また、刃の色が真っ白なのでカラフルな柄を持つかわいいデザインのものも多い。ただ、セラミックスの包丁はその素材の性質から研ぐことが難しいという欠点を持つ。研がなくても良いほど硬いとされているが、実際には少しずつ切れ味は悪くなっていく。セラミックスの包丁を研ぐ場合はその硬さから通常の砥石では研げないため、ダイアモンドの砥石が必要になる。また、他の金属ほどの柔軟性がないため、局所的な衝撃に弱く刃こぼれする可能性が高い。

中二心をくすぐる鋼の魅力と扱いにくさ

これらの素材を並べてみたときに、私の中二心をくすぐったのはやはり鋼の包丁である。最強だが扱いが難しい。しっかりと手入れをしてさえしていれば、その威力に勝るものはない。鋼の包丁の力をひき出すも殺すもそなたの使い方しだいじゃ。鋼の包丁にはそんなワクワク感が満載であった。利便性を追うあまり包丁としての性能のうち最も重要視すべき切れ味を犠牲にするような、ステンレスやセラミックスは中二観点では邪道なのである。誰にでも扱えるように汎用的に作ったせいで、切れ味が犠牲になっているということは許されない。

さて、では実際に中二心をくすぐるその鋼の包丁を利用してみてどうだったのか。

鋼の包丁は使ったあとはすぐに洗って水分をしっかり拭き取ったあと、錆びないように油を塗っておく必要がある。そう、はじめは楽しかった。定期的に砥石で研いで、よく拭いて、油を塗ってしまう。メンテナンスも含めて楽しんでいた。しかし、鋼の包丁は本当に錆びやすい。本当に、本当に、あっという間に錆びる。特に、酸の強いグレープフルーツを切ったあとなどは盛り付けている間に錆びるほどである。

まったく手のかかる包丁だぜ、さて、錆を落として、研ぎ直してやるか。と楽しめたのは1ヶ月くらいなもの。もともと使っていたステンレスの包丁にすぐに戻った。

我々が食事の用意をする過程で包丁を使っている時間はせいぜい長くても15分程度で、その使用頻度もそう多くはない。たかだか15分程度の包丁の利用のため、すぐにきれいに洗って水分を拭き取って油を塗るというこの作業は非常に面倒くさい。もちろん、この作業はステンレスであろうともセラミックスであろうとも必要ではあるが、鋼の場合は少しでも水分が残った状態でおいておくと本当にすぐに錆びる。だから、あとから片付ける、は許されない。すぐに対処しなければならないというところが面倒なのだ。

扱いにくいが最高の切れ味を誇る鋼を選ぶのか、扱いやすいステンレスを選ぶのか、あるいは、白くてかわいいセラミックを選ぶのか、自分の料理のスタイルに合わせて吟味したほうが良い。