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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

総合英語Forestの後継とされる総合英語Evergreenを買った

総合英語Evergreenとは

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「『総合英語Forest』が新たなステージへ!」帯には総合英語Evergreenが総合英語Forestの後継であることが表現されている。

英文法の参考書といえば桐原書店の総合英語Forestが有名だが、このいいずな書店から出版されている総合英語Evergreenは総合英語Forestの後継であるとされている。その理由はこれらの著者に関係がある。

桐原書店 総合英語Forest 7th Editionの著者(2013年12月 発売)
石黒昭博
墺タカユキ
川崎芳人
久保田廣美
高田有現
高橋克美
土屋満明
Guy Fisher
山田光
鈴木希明

■いいずな書店 総合英語Evergreen(2016年12月 発売)
墺タカユキ
川崎芳人
久保田廣美
高田有現
高橋克美
土屋満明
Guy Fisher
山田光
鈴木希明

並べて見ると一目瞭然。著者がほぼ同じである。唯一、桐原書店のForestには石黒昭博さんが入っているが、いいずな書店のEvergreenには入っていない。

良書として親しまれてきた総合英語Forestの筆頭著者である石黒昭博さんは、2013年の総合英語Forest 7th Editionの発売を前にして亡くなっている*1。これまで総合英語Forest*2は1999年に出版されてから3年に一度はバージョンアップを繰り返してきたが、2013年の7th Editionを最後に2017年現在8th Edtionへはバージョンアップされていない。バージョンアップされていないどころか、3年ごとという周期に合わせたかのように、2016年12月に石黒昭博さんをのぞく著者全員が桐原書店からスピンオフして、いいずな書店のEvergreenを執筆し、出版している。ここまでの材料が揃っていると、そんな話はどこにも書いていないのだが著者同士、あるいは、著者と出版社の中でなんらかの関係のもつれを想像せざるを得ない。

Keep the Forest Evergreen

表紙に小さく添えられたこのメッセージは一体何を意味しているのか。

書名になっているevergreenには「常緑の」「いつまでも新鮮な」という意味があります。文法という「森」をいつまでも緑に保ち、学習する人々のガイドであり続けたいと願っています。

Keep the Forest Evergreen!

2016年秋 著者一同

(総合英語Evergreen はしがき より)

あえて「森」という表現を使っているあたりがやはりForestを意識しているのだろう。Evergreenという名前自体は一般公募により決定している*3とのことだが、Forestに対してEvergreenに決定するあたりはかなりウィットに富んでいる。

今般,いいずな書店より刊行する『総合英語 Evergreen』は,文法という「森」で迷わないための道標となる参考書です。

教育出版社・いいずな書店 - 『総合英語 Evergreen』刊行に寄せて

「森」で迷いそうになった、とでも言わんとしているのか。

ForestからEvergreenになって「Part 4 確認する」の項が新設

ForestからEvergreenになって何が変わったのかというと、当然大きな変化はないと言って良い。構成として、Amazonの内容紹介をのぞくと構成に変化が加えられていることが名言されている。

「Part 1 これが基本」→「Part 2 理解する」→「Part 3 深く知る」の3 Partシステムで構成。各文法事項を「本質の理解」→「基礎力の構築」→「詳細な文法知識の獲得」の順で掘り下げていくので、学習の進度に応じて、無理なく文法力を高めていくことができる。

英文法の「なぜ?」を解決し理解できるようにしっかりと説明。文法を視覚的にとらえ理解できる「概念図」や「イラスト」、また、角度を変えて新たな視点から理解を深める「コラム」も豊富に収録。「話し言葉」「書き言葉」がわかるアイコン付き。使いたい例文にすばやくアクセスできる「機能別さくいん」収録。

総合英語Forest 7th Edition

総合英語Forest 7th Edition

 

英文法のルールの「なぜ?」をわかりやすく、ていねいに説明。基本をしっかり理解してからより深い学習に進めるよう、Part 1「これが基本」→Part 2「理解する」→Part 3「深く知る」という三部構成になっており、また、主要な章には、その章で学んだ内容を整理・確認する「Part 4 確認する」を新設。

ことばでのていねいな説明や学習しやすいレイアウトはもちろん、イラストや概念図をふんだんに取り入れ、英文法を多角的に理解できるよう、「わかりやすさ」を徹底追求。

総合英語Evergreen

総合英語Evergreen

 

 

著者や出版社に何があったのかは明らかになっていないが、良書がさらに良書としてバージョンアップされ続け、広く世の中に普及することを願う。

*1:日本比較文化学会 JACC 比較文化会報 2013年9月 No.46 会長巻頭言 大切なことがらを大切なひとから大切なひとへ 日本比較文化学会会長 山内信幸

*2:発売当初の名前は「高校総合英語Forest」

*3:教育出版社・いいずな書店 - 新参考書の書名が決定いたしました!

RSA暗号の秘密鍵は素数p,qで公開鍵はpとqの掛け算

コンピュータサイエンス的な修士号を持っているのに、RSA暗号の方式についてよく理解していないことをいまさらになって恥ずかしくなり、もう一度勉強し直した。

これまでの自分のRSA暗号の理解

だいたいどんな教科書でも、公開鍵暗号の一つであるRSA暗号の導入に入る前に共通鍵暗号の場合から考える。

共通鍵暗号
共通鍵暗号は暗号化と復号化に同じ鍵を使う。送信者と受信者で同じ鍵を持つことで、送信者が暗号化したメッセージは、受信者本人によって復号化される。

ただし、送信先がたくさんあるとその数だけ鍵が必要になってしまうし、そもそも暗号化と復号化に使うこの共通鍵を送信者に安全に届ける方法がないという矛盾が生じるという欠点がある。

公開鍵暗号(ここではRSA暗号の話しかしていません)
公開鍵暗号では、公開鍵で暗号化し、秘密鍵で復号化する。公開鍵は「開いた状態の南京錠」を、秘密鍵は「南京錠を開けるための鍵」をイメージすると良い。受信者が用意した「開いた状態の南京錠」を送信者に渡しておく。送信者はメッセージに南京錠をかけて第三者にはひらけないようにしてメッセージを送信してもらう。受信者は「南京錠を開けるための鍵」を持っているので安全にメッセージを見ることができる。このときの南京錠をかけることが公開鍵による暗号化を意味し、閉められた南京錠を開けることを秘密鍵による復号化を意味する。

この方法では同じ鍵で開く開いた状態の南京錠(公開鍵)をばらまいておき、自分だけが持っている南京錠を開けるための鍵(秘密鍵)を大切に持っておけば良いので鍵は2種類だけで良い。また、ばらまいた公開鍵だけでは復号化できないので安全に鍵を扱うことができる。

概念はわかっていたけれど、公開鍵と秘密鍵の実態とは

opensslで鍵のペアを作ってみる。秘密鍵himitsuを生成する。ここでは脆弱なのは承知の上で、みやすさのために32bitの鍵を生成する。

$ openssl genrsa 32 > himitsu
Generating RSA private key, 32 bit long modulus
.+++++++++++++++++++++++++++
.+++++++++++++++++++++++++++
e is 65537 (0x10001)

himitsuの中身はこんな感じ。

$ cat himitsu
-----BEGIN RSA PRIVATE KEY-----
MC0CAQACBQC+icuhAgMBAAECBQCBayGRAgMA+gcCAwDDFwICGH8CAg1ZAgMAs5w=
-----END RSA PRIVATE KEY-----

himitsu から公開鍵kokaiを生成する。

$ openssl rsa -in himitsu -pubout -out kokai
writing RSA key

公開鍵はこんな感じ

$ cat kokai
-----BEGIN PUBLIC KEY-----
MCAwDQYJKoZIhvcNAQEBBQADDwAwDAIFAL6Jy6ECAwEAAQ==
-----END PUBLIC KEY-----

これらのBase64エンコードされたこの文字列は一体何者なのか。秘密鍵の中身を見てみると、こうなっている。

$ openssl rsa -in himitsu -text -noout
Private-Key: (32 bit)
modulus: 3196701601 (0xbe89cba1)
publicExponent: 65537 (0x10001)
privateExponent: 2171281809 (0x816b2191)
prime1: 64007 (0xfa07)
prime2: 49943 (0xc317)
exponent1: 6271 (0x187f)
exponent2: 3417 (0xd59)
coefficient: 45980 (0xb39c)

一方、公開鍵の中身はこれ。

$ openssl rsa -pubin -in kokai -text -noout
Modulus (32 bit): 3196701601 (0xbe89cba1)
Exponent: 65537 (0x10001)

秘密鍵は公開鍵の内容を包含していることがわかる。これらの鍵の中で重要な要素は3つmodulus, prime1, prime2である。

modulus = prime1 * prime2 という関係がある。64007*49943=3196701601 確かに成り立っている。prime1, prime2はその名から想像される通り素数である。公開鍵暗号は公開鍵で与えられたmodulusを素因数分解することでprime1, prime2を割り出すことが(計算時間の観点から)できないことを安全の根拠としている。もちろん今回は32bitという非常に桁数の少ない鍵なので、その気になれば3196701601が64007*49943の掛け算であることはすぐに計算できてしまう。しかし、これが非常に大きな素数同士の掛け算からなっている場合、その計算には膨大な時間を要する。

これらの公開鍵と秘密鍵のペアは2つの素数p, q、任意の正の整数nについて、以下式が成り立つことを利用して決められている。

X^{(n*(p-1)*(q-1)+1)} mod (p*q) = X

この式は任意のXについて「(素数p,qと任意の正の整数nからなる式)乗」して、「p*qを法とする」とXに戻るということを表している。例えば、今回の例で言えば、X=11, p=64007, q=49943でnは任意の正の整数なので仮に1としておく。

11^{(1*(64007-1)*(49943-1)+1)} mod (64007*49943)

=11^{3196587653} mod (64007*49943)

=11

確かに11に戻る。桁数が非常に大きな計算になるのでGMP*1を使った。

(公開鍵)*(秘密鍵)=n*(p-1)*(q-1)+1 

ここでこの「(p,qと任意の正の整数nからなる式)乗して」という部分を「公開鍵 乗」と「秘密鍵 乗」の2つの積と考えてみる。

X^{(公開鍵)*(秘密鍵)}mod (p*q) = X 

つまり、これが成り立つ公開鍵と秘密鍵のペアを用意することで、以下式が成り立つ。

X^{(公開鍵)}mod(p*q) = X'

X'^{(秘密鍵)}mod(p*q) = X

あるXを「公開鍵 乗して」「p*qを法とした」X'は、「秘密鍵 乗して」「p*qを法とする」ことでXに戻るのである。なんとも美しい。X'は秘密鍵がなければ中身がわからない。つまり暗号化されているのである。では上記の例で公開鍵と秘密鍵のペアを考えてみよう。

11^{(1*(64007-1)*(49943-1)+1)} mod (64007*49943) = 11

(1*(64007-1)*(49943-1)+1)=3196587653でこれを(公開鍵)*(秘密鍵)の積にしたいので素因数分解すると…。え、素因数分解…。鍵のペアを作るのに素因数分解が必要…なのか…?素因数分解が難しいことを根拠に暗号化をしようとしているのに、鍵のペアを作るのに素因数分解が必要とはこれいかに…?

少し悩んで色々調べてみたが、どうやらopensslでは鍵のペアを生成するときは、公開鍵を65537に決め打ちにする実装になっているらしい。鍵を生成したときのメッセージ「e is 65537 (0x10001)」は公開鍵を決め打ちしていることを表している。

公開鍵65537に加えて、素数p=64007, q=49943が決まれば、

(秘密鍵)=(n*(p-1)*(q-1)+1)/(公開鍵)

(秘密鍵)=(n*(64007-1)*(49943-1)+1)/65537

ここでnは任意の正の整数なので65537で割り切れるようにn=44516とする。

(秘密鍵)=(44516*(64007-1)*(49943-1)+1)/65537

(秘密鍵)=2171281809

これで公開鍵と秘密鍵の出来上がり。先ほどのファイルの中には、素数p,qから生成された公開鍵と秘密鍵が記述されている。

publicExponent: 65537 (0x10001)
privateExponent: 2171281809 (0x816b2191) 

publicExponentが公開鍵、privateExponentが秘密鍵であり、これらは素数prime1,prime2から生成されていることがわかる。

改めてX=11というメッセージを公開鍵(65537)で暗号化し、秘密鍵(2171281809)で復号化してみる。

X^{(公開鍵)}mod(p*q)

11^{(65537)}mod(3196701601)

=2182586379=X'

 この暗号化されたX'=2182586379を受け取ったら、秘密鍵を使って復号化する。

X'^{(秘密鍵)}mod(p*q)

2182586379^{(2171281809)}mod(3196701601)

=11=X

 確かにX=11に戻った。すっきり。

秘密鍵から素数p,qを隠したものが公開鍵

ここまで読んだ人ならすぐにピンとくると思う。要するに公開鍵と秘密鍵の関係は、素数p,qから秘密鍵を作り、そこからp,qの掛け算だけ残してp,qそのものを隠したのが公開鍵だということがよくわかった。

RSA暗号秘密鍵で暗号化、公開鍵で復号化もできる

さらに言えば、勘の良い人ならこんなことにも気づいたかもしれない。

「公開鍵 乗」して暗号化して「秘密鍵 乗」して復号化できるのであれば、指数法則から考えて「秘密鍵 乗」して暗号化し、「公開 鍵」乗して復号化もできてしまう。

もちろん、公開鍵は世界中にばらまいているわけなので、暗号としての意味をなさないが、公開鍵で復号化することができるそれは、本当に私本人が秘密鍵で暗号化したものであるという証明になるため「電子署名」として利用することができるのである。この電子署名によって、確かに私が暗号化したものであるということを示すことができるのである。

参考文献

不正利用?SBIカードから「海外で43万円のカード利用があった」と連絡が来た話

自称SBIカード(確認後、本物であることがわかった)から嫁に電話がきた

「ねえ、なんかSBIから私のカードが不正利用されたって電話きたんだけど」
と電話をしながら嫁が話しかけてきた。

「ちょっと待って。なんでSBIからだと思ったの?本当にSBIからなの?名乗っているだけじゃないの?代わって。」

「もしもし、電話代わりました。」

「もしもし、カードの不正利用があったため無料でカード番号の変更と新しいカードの送付をご案内しております」

「あのー、私はあなたを本当にSBIカードの人かどうかを判断できないのですが」

「であれば、ご案内する電話番号にご連絡いただいて、私AAAを呼び出しいただければと思います。03-XXXX-XXXXです。」

「東京ですか?通知の番号を見ると横浜から電話がきているように見えるのですが?」

「こちらの番号と同じです」

(ちょっと何を言っているのかよくわからないが、SBIカードの公式の窓口番号*1だったので、とりあえずここにかけてみることに)

「では、こちらにかけますね。念のため下の名前も教えてください。」

「AAA BBBです。」

「ありがとうございます。それでは失礼します。」

一度電話を切った。

すぐにSBI公式の問い合わせ窓口に電話をした

「カードの不正利用があったと案内がAAAという方から電話があったので、代わってほしいです」

「ご連絡ありがとうございます。ご本人確認をしますので、お名前、ご住所、お電話番号をお願いします」

名前、住所、電話番語を伝えると電話が転送された。

「ご連絡ありがとうございます。さきほどもお伝えさせていただいておりましたとおり、無料でのカード番号変更と再発行をご案内しております。」

「では、お願いします。」

ここからはカードの持ち主である嫁に電話を代わり、いくつか質問された様子。

・カード番号をブラウザに残していないか
・定期的にウイルスチェックをしているか
・他人にカードを見せていないか
・親族等の目に長くふれるような場所にカードをおいていなかったか

質問はカード番号の流出経路の特定に関する質問であることは容易に想像できた。「親族」というキーワードが出て来るあたり、闇が深い。親族のカードの券面を盗み見て使われるというケースが横行しているのかもしれない。

もう一度電話を代わってもらった。

「ちなみに、ここからは興味関心で聞くんですけど、どういう利用に対して不正利用の可能性を疑うのでしょうか?」

「弊社ではカード利用履歴を24時間監視しております。今回の件は、これまでのカード利用履歴からは考えにくい海外でかつ43万円という高額の利用だったため、不正利用ではないかとご本人に確認しているというしだいです。」

「不正利用ではないか?と疑いがかかるまでの時間はどれくらいなのでしょうか?」

「今回の件ですと、本日の01:06(JST)に43万円の利用があり、この時間(13:00(JST)ごろ)に連絡差し上げています。」

「たしか、このカードの上限は30万にしてあったので43万円も使えなかった気がするのですが。」

「結果としては、与信額不足として利用はされておりません。被害は特にありませんでした。」

「わかりました。ありがとうございました。」

結局、被害はなかったものの、本当にこういうことが起こるんだなという事例としてとても興味深かった。と同時に、嫁は自称SBIの電話であってもだれでもかれでも信用し過ぎるので「知らないおじさんとお話しちゃだめ」とあらためて教育した。カードの不正利用を案内してくれたSBIは、SBI本人であることを確認したいという客のために公式の番号を案内する流れもしっかりしていたので良かった。

鶏むね肉のうまいやつ

我が家で「鶏むね肉のうまいやつ」と呼ばれているのがこちら。

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鶏むね肉のうまいやつの作り方

・鶏ムネ肉2枚に塩をしてジップロックの袋に入れて空気を抜く
・炊飯器に袋ごと入れてひたひたになるまで熱湯を注ぎ保温にする。
・1時間保温したら袋を取り出す
・鶏ムネ肉の中心が淡いピンク色になっていればOK。これ以上保温してしまうと、鶏ムネ肉の中心は白くなり固くなってしまう。ギリギリを攻めるのが良い
・しょうゆ、ごま油、お湯でといた創味シャンタン液、輪切り唐辛子をまぜたタレにつける
・できるだけ薄くスライスした玉ねぎをのせて、スプーンでタレをすくってうえにかける
・タレはたくさん作る必要はない。全体に浸かっていなくても浸透圧で染み込むので気にしなくて良い。

美味しく作るポイントは保温時間

なんといっても火の通り具合が重要である。写真にあるように、ぷりっとした食感を残すには火を通しすぎないことに気を配る必要がある。鶏むね肉は火が通り過ぎると固くなってまったくの食べ物になってしまう。

むね肉を1枚で作る場合と2枚で作る場合で保温時間は変わるし、炊飯器の特性にもよるのである程度の試行錯誤が必要である。初めて作るときはまずは45分で取り出してみて、追加する時間を調整してみるのが良い。

鶏むね肉はとても安い。安く美味しく食べられるこのうまいやつは、我が家ではすっかりおなじみになっている。

紙パックのカットトマトが使いやすくてお気に入り

 

jippahitokarage.hatenablog.com


いままでは、カットトマトの缶詰を使っていたけれど、紙パックのカットトマトがあることを知った。
f:id:jippahitokarage:20170207192128j:plain紙パックは開けやすく、捨てやすいのでとても便利。

 

f:id:jippahitokarage:20170207191512j:plain口はミシン目が入っているので、手で切り取ってそのまま投入できる。トマトはパスタにスープにチリコンカルネにとなにかと使うことが多いので、自宅に常備している。

 

 

なぜふるさと納税の仕組みが成立するのか 未だにわからず食指が動かない

嫁から受けたふるさと納税に関する説明

まだ嫁が会社を辞める前の話。ふるさと納税をしたいと言うので、自分自身できちんと仕組みを理解した上で説明して欲しいという話をした。しばらくして嫁からは以下のような説明を受けた。

・思いのある自治体に寄付する
・寄付金の額と所得税率に応じた所得税と住民税が軽減される
・結果として実質2,000円の負担で自治体から特産物などのお礼の品がもらえる

なるほど。単純に寄付金による税の控除に対して「ふるさと納税」というわかり易いネーミングをしただけか。寄付のお礼としてたまたま自治体が何かくれるということね。

私のパーソナリティで言えば、この手の「理解して利用すればお得」というような仕組みについては、積極的に取り入れようとするたちであるという自覚がある。しかし、このふるさと納税についていえば、仕組みは理解したもののなんとなくもやもやとした思いがあった。

実質2,000円という響き

私は嫁の過去のお金の使い方についてよく知っている。まだ結婚する前の話ではあるが、1年以上も通っていないジムにお金を払い続けたり、某携帯キャリアの「実質0円」にのせられてスマートフォンに加えてiPadまで買わされたりしていたこともあり、嫁が説明する「実質2,000円」の響きに違和感を覚えていた。

そんな嫁のことなので、特産品がきたと大喜びして送られてきた肉や魚などを「実質2,000円でこんなに楽しめるんだよ」と楽しむところまでは良いものの、その喜びを終えた頃には後続の作業が煩わしくなって、ただ豪勢に寄付金を自治体に振る舞っただけということになりかねない。もちろん、寄付すること自体は悪いことではない。むしろ、思いのある自治体なのであれば積極的に応援し、寄付したほうが良い。ただ、受けられる控除はしっかりと受けてこそ、自治体も我々も得をして、互いにハッピーになるのが寄附の理想的な姿だと思っている。

彼女がその後、きちんと税金の控除受けたのかどうかはわからないが、これだけ幅広い人々にふるさと納税というキャッチーな言葉を打ち出して流行をつくり、金のにおいがぷんぷんするこの仕組みを本当にみんなうまく使えているのだろうかといささか疑問に思う。

これは私の勝手な想像だが、結局、寄付による控除の効果が大きい所得税率が高く、賢い高所得者だけがうまくこの仕組みに乗り、美味しいところを摘み取っているだけなのではないかと考えてしまう。我々は流行に踊らされるだけ踊らされて、ふるさと納税ビジネスに巻き込まれてはいないだろうか。ふるさと納税による返礼品をとりまとめたWebサービスは、なるほどうまいビジネスを作ったものだと感心する反面、狂気じみたものすら感じる。

今まさに住んでいる自治体のサービスに問題は出ないのか

嫁から説明を受けたときに感じていたもう1つの疑問は、今まさに住んでいる自治体に対して支払われるべき住民税による税収が確保されず、自治体のサービスに支障をきたすことはないのかということである。思いのある自治体を応援するあまり、今住んでいる自治体のサービスが立ち行かなくなるという問題は起こり得ないのだろうか。疑問に思っていた。

これは2017年2月2日の最近のNHKのニュースである。

www3.nhk.or.jp

案の定、東京23区では前年度の5倍以上の130億円の税収が減る見通しであるということが発表された。特に減少額が大きかった世田谷区では16.5億円減ったとのこと。次年度はさらに税収が減ることが見込まれており、区の一般会計の約1%にあたる30億円減少するとされているとある。

なんだ。たかだか1%か。1%減ったくらいで世田谷区のサービスが立ち行かなくなることなどないだろう、直感的にそのような感想をもった。世田谷区長はこう話している。

世田谷区の保坂区長は「30億円といえば学校ひとつ分に当たり、さらに増えていけば持続可能な公共サービスに支障を来すのは明らかだ。限度を明らかに超えているのではないか」と危機感をあらわにしました。

ふるさと納税 東京・23区は130億円の税収大幅減 | NHKニュース

東京23区だけ完全に割を食うこの仕組みに対して、23区内の区長は完全に憤りをあらわにしている。

正直、この1%が大きいのか小さいのかはよくわからない。ただ、少なくとも財源が減るということは何かしらのサービスが減ることを意味するということは住民として認識しておく必要があるとは思う。ふるさと納税は自分の住む自治体のサービスを下げてでも、他の自治体に寄付したいという意思表示であるといっても良い。

もちろん、この世田谷区が叫ぶこの財源1%なんて実は大した問題じゃないんだよ。むしろ地方は地方で地域創生に知恵を出して互いに競争し、市場原理の中で財源を奪い合うほうが良いのだ。という考え方もあるのかもしれない。ただ個人的には、それは行政を介してまでやらなければ成立しないものなのかと疑問に思う。

自分が感じていたもやもやの正体

結局何が言いたかったのかというと、やれふるさと納税だ、なんだかんだという話以前に、自分が好きな製品を買ったり、好きなアーティストのライブに行ったり、自分の好きなラーメン屋に足しげくかよったり、自分が好きなものに、正当な対価を支払うことこそが応援であるということをもう一度改めて考えたい。ということである。

税金の使い道がどうだこうだと言うことも大切かもしれないけれど、あなたはあなたがが知っている価値のあるものにその対価を払っているのかい?ということを考えて欲しい。

実質2,000円だからノドグロを食べよう。実質2,000円だから美味しい牛肉を食べよう。実質2,000円だから美味しいお米を食べよう。

これも一つの応援の形なのかもしれない。でも、この値段ありきの発想は、逆に言えば「実質2,000円程度の価値しかない」という安売りをしなければ世の中に受け入れられないということも意味していて、自分にはせっかくの地方の特産品を叩き売りしているように見えてしまうのである。このふるさと納税の仕組みをお試し価格という形で、地方がプロモーションとして活用出来ていて、返礼品が人気なだけでなく、売上が伸びましたという話しにつながっていればそれはけっこうなことだが、この仕組みで本当にプロモーションにつながるのか私には想像ができない。

まずは、お金の使い方として、自分だけがよく知っているこのサービスのここが素晴らしいというところに存分にお金を払い、クソみたいなサービスにはびた一文も払わない。この姿勢を貫くところから始めるべきなのではないか、そう私は思っている。

デザインの失敗 金魚の水セルフサービス

新潟県某所のラーメン屋さん。水は自分で取りに行くセルフサービスの仕組みであることを明示した案内が金魚の水槽の上においてある。もちろん金魚の水槽とウォータサーバは別なのだが、隣に置かれて水槽の上に「水セルフサービス」と書かれるといささか不安な気持ちにさせる。

f:id:jippahitokarage:20160217151512j:plain

 

デザインの失敗シリーズはこちらへ。

jippahitokarage.hatenablog.com