じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

兄の後ろから見るゲームのおもしろさ、あのワクワク感を少し思い出した。

ドラゴンクエスト30周年ということで企画されたドラゴンクエスト30th ~そして新たな伝説へ~ を見た。31歳の私にとってのドラゴンクエストは初めてのプレイは3だったと思う。どちらかというと私が熱狂的にプレイしていたというよりは、5つ上の兄がど真ん中でプレイしていたというのが正しいと思う。

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ドラゴンクエストシリーズ - Wikipedia

当時、まだ幼かった私は当然ゲームを上手に進められないので、いつも兄がプレイする画面を後ろから見ていた。高橋名人のことはよく知らなかったが、家庭内ルールとして「ゲームは1日1時間」と決められていたこともプレイを後ろからみるきっかけになっていたかもしれない。

ゲームが上手な兄はどんどんゲームを進めていく。キャラクターはどんどんレベルが上がり、新しい呪文を覚える。新しい武器を、防具を買う。そして新しい街へと冒険していく。すっかり気持ちは一緒に冒険しているような、そんな気持ちになっていた。

ボス戦でのハラハラも兄の後ろから手に汗握って見ていた。船を手に入れて大海原に出たり、ラーミアや気球で大空に飛び立つ瞬間には世界が大きく広がっていくところも後ろからワクワクしながら見ていた。これまで聞いたことのなかったフィールドの音楽が目の奥から流れ出てくるようなゾクゾク感を兄の後ろから楽しんだものだった。

私が自分自身がプレイしてど真ん中でどっぷりRPGを楽しんだのは、1995年発売のクロノトリガーだ。テレビCMではDREAM PROJECTと銘打たれ、坂口博信鳥山明堀井雄二が参画する夢の共演であると世間でも騒がれていた。当時一世を風靡していたドラゴンクエストファイナルファンタジーの夢のコラボレーションであると。まさか、SQUAREとENIXが一つの会社になるなんて誰も想像はしていなかっただろう。クロノトリガーの当時の価格は1万円を超えていた。大金を握りしめておもちゃ屋さんに買いに行ったことを覚えている。

クロノトリガーでは新しい土地、新しい武器・防具、新しい仲間という従来のRPG要素加えて、時を越えるタイムマシン シルバードの登場に心躍らせた。ただ、この頃になると兄はもう中学生になっていて部活動や受験勉強に勤しんでいた。プレイする時間がたっぷりある私のほうがゲームのシナリオを先に進めていた。この頃から、兄の後ろからゲームを見ることはなくなっていた。

テトリスをやっても、ドクターマリオをやっても、ストIIをやっても、ぷよぷよをやっても、なにをやってもかなわなかった兄が少しずつゲームをやらなくなった。

私は中学生になり、さらにゲームに熱狂した。ファイナルファンタジー7, 8, 9と我先にと発売日に購入してプレイしていた。この頃は「ゲーム買うならセブンイレブン」とセブンイレブンファイナルファンタジーを予約すれば間違いなく発売日に手に入るとうたわれていたのも懐かしい。

もちろん、自分自身でプレイする楽しさはあるけれど、昔見た、兄がプレイする画面を後ろから見るあの楽しさとはまた少し違っていたと今でも思う。兄の後ろから見るゲームのおもしろさは、同世代で兄のいる人ならきっと共感してもらえると思う。

高校受験を控える中学3年生になったこの年に、ファイナルファンタジー10PS2で発売されたことが重なり、これを境にゲームをほとんどやらなくなってしまった。結局、高校生になってからもPS2を買うことはなく、兄と同じようにゲームから少しずつはなれていってしまった。

NHKの番組をみて、昔のドラゴンクエストのことを思い出し、久しぶりにゲームをやってみようかな、と思った。