じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

サービス低下はクロネコヤマトからの挑戦状と受け止めて再配達を減らす工夫を

クロネコヤマトが人手不足にあえぐ

www3.nhk.or.jp

ネット通販の拡大などによって宅配便の量が急増し、クロネコヤマトが人手不足にあえいでいる。そのためサービスについて抜本的に見直す方針を固めたという。

  • 利用が比較的少ない正午から午後2時までの時間を指定する配達をやめ、ドライバーなどが昼の休憩を取得しやすくする。
  • 現在の9時までの夜間配達時間帯の変更を検討する。

これらは、現在の体制では宅配便の量の増加に対応できないという春闘のテーマとして掲げられ労使の交渉に端を発している。個人的にはこの会社側の迅速な対応を高く評価している。なぜなら、私はこの会社側の判断が「従業員に向けられたもの」ではなく「顧客に向けられたメッセージ」であると解釈しているからだ。

記事によると、純粋に配達数が急増している以外に再配達が人手不足に拍車をかけているとしている。

宅配便の再配達が増えていることも、ドライバーなどの人手不足に拍車をかけています。国土交通省によりますと、国内の宅配便のうち、届け先が不在で、再配達される荷物の割合は全体のおよそ2割にのぼっています。国土交通省は、再配達のために年間およそ9万人に相当するドライバーが働いていると試算していて、再配達の増加が人手不足に拍車をかけていると分析しています。このため国土交通省は、宅配便を受け取る人が不在かどうかに関係なく、荷物を預けることができる「宅配ボックス」を駅やコンビニエンスストアなどに設置する業者に対して、費用を補助する支援を始めるなど対応を急いでいます。
ヤマト運輸 人手不足で宅配サービスを抜本見直しへ | NHKニュース

再配達は百害あって一利なし

顧客からすると欲しいタイミングで手元にこないし、ヤマトからすると空振りに終わってしまうという最悪の事態である。人によっては、不在票が入っていようとも、再配達をお願いすれば無料でまた届けてくれるのだから別に気にしないという人もいるのかもしれないが、私は不在票が家に届いているととても心を痛める。それはわざわざ来てくれた配達員を思って、というよりも、自分が欲しいものを欲しいタイミングで受け取れなかったという機会損失のためである。だから、欲しいタイミングで受け取れるように、到着することがわかった時点で時間を調整するなど事前にコントロールしている。

ヤマトの価格設定の方針はわからないが、再配達があまり多いようであれば再配達ありきの価格設定にされてしまうという事態にもなりかねない。一部の再配達利用者のために、最終的には流通のどこかで自分が支払う価格にのってくるかもしれないということをユーザである我々は意識すべきである。

クロネコヤマトはきっと怒っている

顧客のお前たちが「受け取れもしない時間を指定する」or「到着することがわかっているのに受け取れる時間を教えてくれない」から再配達で逼迫しているんだぞ。いない時間に来るのが悪い?じゃあ逆に聞くけど、クロネコメンバーズの「お届け予定eメール(荷物を受け取る方用)*1」って知ってる?LINEと連携していたら、LINEにも到着予定を通知できるんだけど知ってる?*2「Myカレンダーサービス*3」って知ってる?事前に各曜日で自分が受け取れる時間を自己申告しておけば、そこを狙って配達してるんだけど登録してる?

クロネコヤマトはいつだって顧客に対して自身のサービスについて問うてきた。そう、クロネコメール便廃止の件は記憶に新しい。*4

郵便で送ることは許されても、メール便で送ると罪に問われ、罰せられる書類があります。「手紙」です。
クロネコメール便の廃止について|ヤマト運輸

たんたんと事実を述べ、不遇や不満を言うこともなく「それが法だと言うのであれば、我々はサービスをやめるだけのこと。(さて、ユーザはどう思っているでしょうね?)」と暗に訴えている。これは明らかに顧客への問いかけである。郵便だけが信書を配達ことを許されているのに、クロネコヤマトが配達すると法に触れる。さて、顧客のみなさんはどう思っていますか?と。

私はヤマト運輸の中の人のことはよく知らないけれど、クロネコヤマトの一ユーザとして、ここまでサービスと顧客に向き合っている姿勢を見せられると「再配達」をもっと減らす努力も積極的にしたいと思う。もし、お届け予定eメールやLINE連携、Myカレンダーサービスを知らなかった人がいたら、とても便利なのでぜひ登録してほしいと思う。