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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

31歳SIerからユーザ企業の情報システム部門への転職(10)

シリーズはこちら。最初から読む方もこちからどうぞ。

jippahitokarage.hatenablog.com

ここまで長く書くつもりもなかったのだが、書いてみると意外と思っていたことが色々あったのだと改めて気付かされた。

■転職市場から伝わってくる好景気・不景気
業務経歴書をエージェントに登録し、自動であれ、人づてであれ、紹介してもらえる企業は、お金を出してでも人が欲しいという好景気の企業ばかり。その好況ぶり新聞紙面を賑わすほどであることがほとんどだ。お金はある、やりたいこともある、人が足りない。あたりまえのことだが、このような企業が積極的に中途採用をしている。

■面接の時間のジレンマ
面接の時間はここで書いたように、 *1 土日祝日に対応してくれる会社もあれば、平日日中帯しか対応してくれない会社もあり、その対応は会社による。ただ、転職エージェントはその業務上の性質から、現職を継続している人への配慮がしっかりしているので土日にも対応してもらえる。

転職活動をしているときは「なんだよ、平日日中帯しか面接の時間入れさせてくれないのかよ」と強気な会社に憤りを覚えたものだ。現職を続けながら活動している身としては、平日日中帯に面接が入れば仕事に都合を付けて休まざるを得ない。そんな対応を会社ごと迫られていては活動そのものが成立しない。まして、東京以外の地方で面接をするということになれば移動時間も考慮してまる一日がつぶれる。一日をつぶした挙句、不採用になったときの絶望感たるやいかばかりか。

でも、ここで今あらためて土日祝日や平日の遅い時間にわざわざ面接を設定してくれる会社はいったいどんな会社なのかを想像してみて欲しい。土日祝日に面接を設定してくれるということは、休日出勤している社員がいるということ。平日の遅い時間に面接を設定してくれるということは、残業している社員がいるということ。もちろん、休日の振替やフレックスタイムを利用することで柔軟に対応しているのかも知れない。しかし、ここまで求職者に歩み寄らなければならない事情を抱えているという考え方もあるだろう。「本当に優秀な人材は平日日中帯は現職でも引っ張りだこなはず、来れるタイミングできてもらうしかない」「本当に優秀な人材を獲得するためであれば求職者への迎合も辞さない」おおよそこのようなところだろう。さて、このような会社が魅力的に映るだろうか。魅力的に映るのかそうでないかは、その人の考え方によるところだと思う。活動中は「私に配慮して、土日に面接時間を設定してくれた」と喜んでいたものの、今はそうは思わなくなった。やはりどこか必死さが見えると危険な香りを感じて少し引いてしまう。

一番強気だった会社は「*月*日*時から京都で面接」とド平日にぶちこんできた。東京に住んでいたので、当然移動が必要になり、急に休みを入れて行けるわけもないので、日程をずらしたいとエージェントに相談すると、エージェントからこんなことを言われた。

「月・金を候補に出すのはやめて欲しい。週末とくっつけないと東京から京都まで足を運びたくないと思われて悪い印象を与えます」

笑った。さすがにこれは笑った。そんなわけないだろうと。百歩譲って仮にそうだとして、そんなことを理由に不採用にするほど会社もバカじゃなかろうと。逆に、その程度で不採用になるのであれば、他に何か不採用の要因があって、それを理由に次の面接に行けないということなのでは。

ここでエージェントの言っていたことの中に正しさを見つけ出そうとするのであれば「面接は早い方が良い」というのは間違いない。せっかくだし土日とからめて京都観光がてら月か金にしようかと大胆に候補を削るのではなく、できるだけ早いタイミングで面接が受けられるよう週の真ん中も候補に入れて考えて欲しいと言っているのだとするとエージェントの気持ちはよく分かる。なぜなら、人材も仕事も鮮度が重要だからである。「いますぐ来て欲しい人材」と「いまなら外に出られる人材」のタイミングがドンピシャ合わなければ転職は成立しないからである。

こうして私は、エージェントのアドバイスの通り、調整の結果、週の真ん中の水曜日に休みを取り東京から京都に最終面接を受けに行った。帰りの新幹線が豪雨で盛大に遅延して、東京駅の新幹線の中で一夜を過ごしたのは今では懐かしい思い出の一つ*2である。

最終面接の2日後にエージェントから内定の連絡をもらい、エージェント経由で承諾を伝えてもらった。ようやく、長い転職活動が終わった。そう、このときばかりは終わったという気持ちでいっぱいだった。

しかし、実際には「家に帰るまでが遠足」よろしく「次の会社に入社するまでが転職」であり、退職交渉へと駒を進めることになる。

31歳SIerからユーザ企業の情報システム部門への転職(11)に続く

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