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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

フランスとイタリアを結ぶ寝台列車thelloでベネチアからパリに移動した話

thelloとはイタリアとフランスを結ぶ寝台列車*1である。先日、ベネチアからパリに移動するのにこの寝台列車を利用したのでそのときのことを書いておく。

このthelloに関してネット上の情報を集めようとしたのだが、意外と書かれている記事が少ない上に、公式サイトも情報量が乏しいのでもし日本からわざわざイタリア⇔フランス間を寝台列車で移動しようという私と同じような奇特な方がいたら、参考にして欲しい。f:id:jippahitokarage:20161018161318p:plain

■利用した日
2016/10/16 19:20 ベネチア(Stazione di Venezia Santa Lucia)発
2016/10/17 09:55 パリ(Gare de Lyon)

■利用した座席(ベッド)
Cabins …1〜3人向け*2

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キャビンというこの座席は1〜3人向けの3段ベッドの個室である。写真で見ると広々としたベッドに見えなくもないが、ベッドは寝返りを打つには厳しい180x80とわずかにシングルに満たないサイズであり、3段ベッドを出ても人が一人立てるくらいのスペースしかない。スーツケースを広げて荷物を取り出すのもやっとという状態である。我々は夫婦2人で個室になっていたため、空いたベッドのスペースに大きなスーツケースを収納して、比較的広めに部屋を使うことができたが、3人で3つのベッドとなると窮屈すぎるかもしれない。部屋には鍵がついているので、盗難などの危険な目に遭うリスクは少ないだろう。

こちらは公式サイトの車両案内図*3である。この図は下に車輪がついていて、しかもベッドが3段縦になっているので、車両を進行方向からまっぷたつにした断面図なのかな?と一瞬思ってしまうが、ベッドと車輪は断面だがそれ以外は一般的な間取りを表している。進行方向に車両をまっぷたつにした断面と、空から車両を見下ろした鳥瞰図という2つの座標系を同時に表現したとんでもなく画期的な図なので注意が必要だ。仮に描かれた車輪をもとに進行方向からまっぷたつにした断面だとするとトイレは天井に張り付いていることになってしまう。Bathroomと書かれているのは肩幅にも満たない小さな小さな洗面台である。各個室についているのはありがたい。

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寝台列車という特性のため簡易的な歯ブラシや歯磨き粉、ペラペラの使い捨てスリッパ、ペットボトルの飲料水は人数分用意してある。もちろんシーツや布団、まくらも用意されているし、一人1つ電源を利用できるようになっている。thelloが用意しているWi-Fiのサービスはないが、圏外になるようなことも少ないので自分でインターネット環境を用意しておけば車内でも退屈しなくて済む。

乗車直後に職員が部屋をまわって朝食券とウェルカムドリンク券を渡してくれた。このとき職員が「国境を越えるときに警察が来るので、パスポートを提示するように」と事前に教えてくれていたとおり、朝4時にフランスの警察が各部屋ごとをノックしてパスポートの確認にきた。まだ夜明け前で完全に寝入っていた嫁であったが、パスポートの写真と一致していることを確認するためにベッドから顔をのぞかせてOKをもらった。

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朝食は、食事を提供している車両に移動してチケットを手渡すと朝食はクロワッサンとコーヒーまたは紅茶、フルーツをすりつぶしたカップ入りのデザートが用意された。我々は朝食時までウェルカムドリンクを受け取っていなかったので、朝食のタイミングでウェルカムドリンクのビンのオレンジジュースを受け取った。 

thelloはベネチアからパリまで約13時間の移動で揺れもそれなりにあるので、快適かと言われるとそれほどでもないし、今回我々は3つのベッドを2人で利用しているため€190/人の運賃がかかっている*4

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そう考えると、昨今では格安航空券もあるので、ベネチア⇔パリで探せば高くても€200/人も出せば飛行機で快適な移動ができるかもしれないが、寝台列車の中で国境を越えるという経験は寝台列車ならでは。寝台列車でのヨーロッパ横断もたびに加えてみるのも面白い。