じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

初代まいちゃんの訃報からリアルタイムで見ていたひとりでできるもん!のことを思い出してみる

NHK教育の初代ひとりでできるもん!のまいちゃんが33歳の若さで亡くなったというネットニュースを見て、当時ひとりでできるもん!をリアルタイムで見ていたあの頃のことを少し思い出してみる。

ひとりでできるもん!の放送が始まった1991年の自分は小学生だった。子ども向けの料理番組というものはとてもセンセーショナルで、ほぼ毎日のように番組を見ていたように思う。未だにオープニングやエンディングの曲が歌える。もう25年も前のことだということに驚く。番組タイトルにもあるように、大人の手を借りずにひとりでできるのだという少し背伸びしたい子ども心をくすぐっていたところがあったのかもしれない。子どもが火を使うなんて危ない、包丁を使うなんて危ないと大人は必ず言うけれど、ひとりでできるもん!なのである。今回の訃報を伝える記事の中には「初代まいんちゃん」などと表現されているものもあった。何もわかっちゃいない。初代はまいんちゃんではない、まいちゃんなんだよと、あの頃食い入るように番組を見ていた私は心の中で思うのである。

番組開始当初は、生卵を割ってみようというレベルから始まっていたと思う。卵をつかった料理として目玉焼きや卵焼きをつくるまいちゃんの姿を見て、自分自身でも料理をするようになった。親が共働きだった私は、学校が終わって、友達と遊んで、習い事に行く前に簡単に食事を済ませてから向かっていた。その食事は、自分で作るようになっていった。そう、ひとりでできるもん!で得た知識や技術がそこに活かされていたと思う。

習い事がない日は母親の料理を手伝うことも多くなり「落とし蓋をすると少ない煮汁で煮物ができるんだよ」などと学んだ知識を披露すると「よく知っているね」と褒められた。料理がより好きになった。

今日日、外食やコンビニが充実している中、わざわざ自分で食事の準備をせずとも生きられる。社食だって充実している。一人で食べる程度であれば、食事を作る時間を含めたコストを考えれば自分で作るよりも安いのかもしれない。そんな中でも私が料理をするのは、楽しいから、そこに尽きる。

自分が最も美味しいと思う味を自分自身で作る。一人で楽しんでも良い。自分が最も美味しいと思う味を誰かのために作り、一緒に楽しめる人がいればなお良い。料理の楽しさを教えてくれたひとりでできるもん!には感謝をしている。