じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

ガラポンTV四号機を無線LANで利用するには(設定に有線LAN端末 必須)

半年前くらいにガラポンTVを買ってから、テレビライフが捗る。そもそも、ガラポンTVを買うまではテレビが家になく、見るのはスマートフォン(GALAXY Notes 3)のワンセグで、朝のNHKのニュース、おはよう日本を見るくらいだった。

引越し先の屋内でのワンセグ電波の受信状態が悪く、窓際にスマートフォンをおかないとテレビを見ることができないことにストレスを感じ始めてテレビの購入を考えた。

基本的には、朝のニュースの音声が聞ければ良いと思っていたので、大画面であったり高画質であったりといった要件はなかったので、おのずとガラポンTVが候補にあがってきた。その使いやすさや、魅力は公式サイトがよくまとまっているのでこちらを参照して欲しい。

garapon.tv

ガラポンTVはあまり素人にはおすすめできない。専門家と言わないまでも、マニュアルを読める力、家庭のLANの構築・設定変更を理解して実施できるくらいのスキルは必要である。理由は説明しながらお伝えすることにする。

例えば、私が利用している構成は以下の通り。

 

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ガラポンTVはIPアドレスを持ち、TVサーバとして機能する。LAN内のスマートフォンやPCからローカルでテレビを再生することが可能であるほか、外出先にインターネット越しに自宅のガラポンTVをのぞき見ることで、インターネットにさえつながればどこからでも自宅で撮りためたテレビをみることができるようになる。

さて、ここで本題。

ガラポンTVは公式サイトを確認するととわかるように、有線LANで利用することを前提としているため、無線LANに関するサポートは行っていない。公式では、有線LANを無線化するためのデバイスが紹介されているに過ぎない。

garapon.tv

 私が利用しているのは、公式で紹介されているWLI-UTX-AG300/C。 

BUFFALO 11n/a/g/b 300Mbps 簡単無線LAN子機 WLI-UTX-AG300/C

BUFFALO 11n/a/g/b 300Mbps 簡単無線LAN子機 WLI-UTX-AG300/C

 

 これを買おうとすると、こちらが発売される3ヶ月ほど前に発売されていたWLI-UTX-AG300が出てくるが、/Cありとなしでハードウェアは同じなので、安い/Cありを買えば良い。/CありはデスクトップPCをはじめとした有線LAN機器全般での使用を想定した構成となっているのに対して、/Cなしはデジタル家電の接続に特化したマニュアル類を同梱しているとのこと*1。ハードウェアが同じなのに数千円も違うので注意。

いざ、買ってみてWLI-UTX-AG300/Cの設定をこちらの公式手順*2にしたがって設定しようとするが、ここで重大な問題が発生。有線LANのポートがない。そう、新しいMacBookにはUSBはおろか、有線LANのポートが存在しない。無線LANで利用したいのに有線LANが必要とはこれいかに。今は有線LANポートのないMacBook一台しか持っていなかったので、WLI-UTX-AG300/Cの設定のためだけに、一時的に有線LANを持つ端末を借りて設定させてもらった。有線LANのポートがなくて困るといういまどきの困りごとにハマってしまった。

WLI-UTX-AG300/Cはデフォルトで1.1.1.1のローカルIPがふられているため、1.1.1.0/24のIPを割り当てたPCのブラウザから1.1.1.1をたたいて設定画面を表示させる必要がある。この作業は有線LANでしか成立しない。WLI-UTX-AG300/Cと有線LANで接続できる環境が必要だったのだ。

1.1.1.1にログインして、家で利用している無線LANSSIDやパスワードを入力すれば、WLI-UTX-AG300/C無線LAN設定は完了。ここで有線LAN端末の役目は終わり。

次に、WLI-UTX-AG300/CをガラポンTVに挿すわけだが、ガラポンTVが初心者におすすめできないポイントはこのあたりにある。ガラポンTVは、とにかくステータスがわかりにくい。いや、厳密に言うと、素人には機器そのもののステータスがわかりにくい。なぜなら、マニュアルが素人向けに作られていないからである。いや、もっと言うと、そもそもマニュアルは紙で同梱されていない。見たければダウンロードすれば?というこの素人に優しくない姿勢である。最高にクールなのである。

マニュアルはそもそも同梱されておらず、入っているのはA4の紙が1枚。マニュアルはここからダウンロードしてねというセルフサービス。公式サイトからマニュアルをダウンロードしてみると、基本的にほしい情報はすべて書いてある。私が困ることはなかったが、それを読み解いて利用できるのは私がそれなりにこの手のデバイスが好きで、よく触っているからだろう。

自宅の無線LAN環境に接続されたWLI-UTX-AG300/Cを挿してガラポンTVを起動してガラポンTVにブラウザ越しにアクセスしようとしても、アクセスができない。この時、無線LAN化しようとしているWLI-UTX-AG300/Cが問題なのか?そもそもガラポンTVは正しく起動出来ているのか?IPアドレスは取得できているのか?このあたりの切り分けを、与えられたマニュアルから機器のステータスを判断し、対応できるだけのスキルが必要なのである。

まだ電源をいれて数十秒しかたっていないから、おそらくOSが起動しているけど、ネットワークのサービスが上がってくる前なのかな?LEDランプを見てみよう。マニュアルにしたがってランプの色を確認すると、確かにネットワーク接続が完了していないように見える。もう少し待ってみよう。よし、OK。つながった。ブラウザから見てみよう。このように、ランプの色、点滅・点灯の組み合わせをマニュアルから読みだして、適切なトラブルシューティングができる人にはおすすめしたいが、ここまで読んでみて、なんのことだかよくわからないという人にはおすすめできない。

ガラポンTVの名誉のために言っておくが、マニュアルが不親切なのではなく、過剰な説明はしていないという言い方が正しい。ある程度のITリテラシを前提とした製品なので、オンラインマニュアルとFAQに用意してあるから困ったら確認してね。ここに書いていなければサポートに連絡してね。くらいな感じなのである。

私はどちらかというとこの思想や姿勢が好きなので不満はない。むしろ、とても便利なので、これまでほとんどテレビを見てこなかった私が、いまではテレビをよく見るようにさえなった。そういえば、ガラポンTVを買うことを決めたころ「ガラポンTVのユーザの何割は、これまでTVをみていませんでした」といったような宣伝文句があったような。まさに、その何割に私も仲間入りしている。