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じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

あの世で俺にわび続けろ オルステッドーーーーッ!!!!

2016/01/31追記
好き過ぎて楽譜を作ったので、聴きながらどうぞ。

【楽譜あり】CRY A LIVE(LIVE A LIVE) ピアノアレンジ

----追記ここまで----
好きなゲームの一つにスーパーファミコンLIVE A LIVEがある。1994年にSQUAREから発売されたRPGで、大ヒットこそしなかったものの斬新なストーリーのため自分を含めコアなファンは多い。なぜならこのゲームには2つの新しさがあったからだ。
 
1.人間の持つ醜い部分をうまく表現している
2.そもそもハッピーエンドなど用意されていない
 
ゲームは複数の主人公のオムニバス形式になっており、中でもゲームの終盤の隠しシナリオである中世編が良い。中世編は、発売当時ではもはやお約束とも言えるファンタジーRPGのプロローグから始まる。王様がいて王宮兵士がいる、その兵士オルステッドが主人公となり、さらわれた姫アリシアを助けに魔王を倒しに行くというというベタなストーリーだ。オルステッドは王宮で開催された決闘大会で優勝し、姫アリシアと結婚することが決まっていたこともあり、姫を救うべく魔王の元へ向かう。決闘大会で決勝戦を戦った幼なじみでありライバルでもある魔法使いストレイボウを連れて魔王の山を目指す。
 
平和であったはずの世界に、なぜまた魔王が。20年前にかつての勇者ハッシュと僧侶ウラヌスによって魔王は打ち砕かれたのではなかったのか。人々はそう思っていた。このあたりもいわゆるファンタジーRPGにありがちな設定である。
 
オルステッドストレイボウと再び世界に姿を現した魔王を打ち砕かんと魔王の山へと向かう途中、20年前に魔王を倒し世界に平和をもたらしたという僧侶ウラヌスと勇者ハッシュに会う。
 
彼らは、20年前に魔王を倒し世界に平和が訪れたと言い伝えられていたが今ではすっかり人間が変わり果てていた。平和を享受した人間たちは、ハッシュを頼り、もてはやす人間があとを絶たず、自分で何をしようともいしない。さらには、勇者とよばれもてはやされている自分自身にさえも腹が立ち、ハッシュは山にこもるようになってしまった。それはウラヌスも同じだった。勇者という名声は人を腐らせる。ウラヌスはそう言った。彼らが人を信じることが出来なくなってから20年が経っていた。
 
ウラヌスは続けた。でも、ハッシュを人嫌いのままにさせたくない。人が人を信じなければ何を信じるのか。オルステッドストレイボウ、ウラヌスはハッシュを諭し、ともに魔王と戦うことを決意する。
 
魔王との決戦。あろうことか4人はいとも簡単に魔王を倒してしまう。拍子抜けのオルステッドらであったが、ハッシュは戦いの疲れから吐血し息を引き取った。実は、ハッシュは病を患っており、最後の力を振り絞ってまおうに立ち向かっていた。ハッシュは最期に、魔王はこんなものではない。これは魔王ではないと言い遺す。次の瞬間、魔王山で落盤が発生し、とっさにオルステッドとウラヌスを救ったストレイボウは生き埋めとなってしまう。
 
アリシアを助けられなかった悔しさと、ハッシュ、ストレイボウを失った悲しみとは裏腹に、城に戻ると彼らが命を落としたことで話題は持ち切りになっていた。姫は助けられない、ハッシュ、ストレイボウは帰ってこなかった。人々のオルステッドへの不信感がつのりはじめる。
 
オルステッドはその夜、姫が魔王に襲われる夢を見て目がさめた。ふと王の間へ足を運ぶと玉座に魔王がいる。やはり魔王は死んでいなかったのかと慌ててオルステッドは魔王へ一突きしてとどめをさした。
 
王は崩れ落ちた。
 
魔王だと思っていって一突きしたその姿は王様だった。すぐに物音に気づいた王宮兵士らが王の間にやってくる。
 
オルステッドが王様を殺した。ハッシュもストレイボウオルステッドが殺したのではないか。
 
魔王だ!オルステッドは魔王だ!
 
その噂は瞬く間に人々に広がり、ウラヌスは魔王の一味であるとして投獄され、オルステッドは城から逃げ出した。城を跡にしたオルステッドはハッシュの墓前で彼が残した言葉を思い出す。
 
姫はお前が助けにくると信じている。
信じている者が一人でもいる限り、その人間を信じるのだ。
 
しかし、ついにオルステッドも投獄されることになってしまう。牢屋のウラヌスはお前が魔王なのかと過酷な拷問にかけられ、すでに光を失い、ハッシュの人間嫌いもわかる気がするとさえ口にするようになっていた。ウラヌスはオルステッドにこう告げる。
 
ここで人間を憎んでは負けだ。かといって自分の心に嘘ついてもいけない。魔王ではないと訴えるしかないのだ。ハッシュや私たちが命をかけて守ったものを守り続けて欲しい。
 
最期の力を振り絞って魔法の力によってオルステッドが入れられている牢屋の鍵を開けた。牢屋から脱出したオルステッドは自分自身が魔王ではないことを証明するために今一度魔王の山へ向かう。
 
再び魔王山に訪れると、落盤など起こった形跡はまったくなかった。
 
やはり来たか。
俺がここにいることが不思議そうだな。
あのときの落盤は魔王山のしかけなどではない。
俺はあのとき魔王像の秘密(隠し通路)に気づいた。
その瞬間俺の今まで抑えていたた気持ちが爆発した。
お前を出し抜いて、俺がアリシアを救おうと。
 
そしていかにもここにしかけられたワナのように
俺は魔法を唱えた。
 
フフ
ハハハハ
ヒャーッヒャッヒャアア!
 
 
面白いほど簡単にひっかかったぜ。
ハッシュが無様に死んだあとだったしな。
あとはお前を絶望のどん底に突き落とすため
王殺しの罪を負わせた。
 
だが、お前はここに来やがった。
俺のやりたいことをぶち壊しやがる。
 
昔からそうだ。
俺がどんなに努力しても、お前はいつも
そのひとつ上を行ってしまう。
あの決勝大会の時もな。
 
俺があの夜どんなに苦しんだか。
お前なんかに、わかられてたまるかよ。
 
だが、俺は今までの俺じゃない。
今こそお前をぶっ倒し、お前の引き立て役だった
過去に決別してやる。
 
あの世で俺にわび続けろ
オルステッドーーーーッ!!!!
 
戦いの末、ストレイボウは倒れた。
そこへ姫アリシアが現れる。
 
来ないで。
オルステッド、なぜ来てくれなかったの。
私は待っていたのに。
 
この人は、
ストレイボウは来てくれたわ。
この人は、いつもあなたの陰で
苦しんでいたのよ。
 
あなたにはこの人の、
負ける者の悲しみなどわからないのよ。
 
ストレイボウ、もう何も苦しむことはないわ。
私がずっと一緒にいてあげる。
 
そういって握ったナイフで自らの命を絶った。
ストレイボウアリシア、重なり合う二人。
風の音だけが聞こえていた。
 
これまでのゲームの進行の中で、主人公はセリフを表示しない設定で進んできたことになっていたが、オルステッドがここで初めて語り始める。
 
魔王など…どこにもいはしなかった。
 
ならばこの私が魔王となり、自分勝手な
人間たちにその愚かさを教えてやる。
 
私は今より、オルステッドなどではない。
我が名は、魔王オディオ
 
ここでエンドロールが流れる。えも言われぬ気持ちでエンディングを迎えるこのシナリオが、小学生時分のトラウマにも似た衝撃を受けている。それ故、いまだに実況プレイ動画が上がるとときどき見てしまう。
 
LIVE A LIVE。タイトルロゴは真ん中から線対称で鏡文字になっている。
これは、LIVE と EVILが表裏一体であるということを示しているとも言われている。