読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

じっぱひとからげ

十把一絡げになんでもかんでもつづる。

やっぱり野田琺瑯のぬか漬け美人を買った話

jippahitokarage.hatenablog.com

ここで野田琺瑯の容器を使ったスモールスタートなぬか漬けについて紹介したが、少量のぬかでつくった小さなぬか床の欠点がわかってきたので、結局少し大きめの野田琺瑯がぬか漬け用として売り出しているぬか漬け美人を買った。その理由は以下の2点だ。

・味が安定しない
・かきまぜにくい

野田琺瑯 ぬか漬け美人 TK-32

野田琺瑯 ぬか漬け美人 TK-32

ぬか漬けは、野菜を漬けて、出して、漬けて、出してを繰り返すのでぬか床の状態が少しずつ変化していく。その変化とは、浸透圧によってぬか床から野菜に塩分がうつり、水分がぬか床にうつるというものである。その結果、ぬか床は少しずつベチャベチャになり、塩気がなくなっていく。そのため定期的なメンテナンスとして、キッチンペーパーなどで水分を取り出したり、ぬかと塩を足したりすることでぬか床の状態を修復する必要がある。ここで、ぬか床そのものが小さいと野菜から出る水分の影響が強くでるため修復する頻度が多くなり味が安定しない。

また、ぬか床はぬか漬けとして活発に活動して欲しい菌とそうでない菌の死活をコントロールするために日に一度かき混ぜる必要がある。このとき、容器が小さいとかき混ぜにくい。ぬかの量そのものが多い必要はないが、容器は大きいほうがかき混ぜやすいので、大きめの容器を用意したほうが良い。

ということで、結局、野田琺瑯がぬか漬け美人ブランドで販売しているホーローの容器を買った。

f:id:jippahitokarage:20170511192404j:plain

写真には、かぶ2つ、人参1本、きゅうり1本、なす1本が漬けてあるが、必ずしもこれほどたくさんを一度に漬ける必要はない。自分たちが食べる分だけ漬けるという運用で良い。

とりあえず、これまで使っていた小さなぬか床からぬか漬け美人に移行する。ぬか漬け美人には余計な水分をとるための穴の空いた小さなカップが用意されているので、埋め込んでおくとここに水分がたまるので便利。

f:id:jippahitokarage:20170511192628j:plain

容器が大きくなった分のぬかを足してかき混ぜて新しいぬか床の完成。さっそくかぶを2つ漬けてみた。

f:id:jippahitokarage:20170512183245j:plain

中村食品 河村さんちの鉄粉ぬか床 1kg

中村食品 河村さんちの鉄粉ぬか床 1kg

Google音声入力で散歩しながらブログを書く方法

OK Google!

最近では広告もいろいろなところで目にするようになり、音声入力は実用レベルになったというところから、一般化したと言って良いと思う。もともと「入力」には関心があり、脳内で考えていることがそのまま文字に起こせたらなあといつも思っていた。さすがに脳内から直接アウトプットはできないので、小さなBluetoothキーボードでも持ち歩いて、いつでもモノ書きができるようにしておこうなどと考えてBluetoothキーボードを選んでいるところでもあった。

そこで、ふとひらめいた。Google音声入力で文字を起こせば良いのでは?

Google音声入力でこの記事の元ネタを作ったときの話

Androidには、Googleの音声入力が標準で備わっているため、特に何を準備することもなくGoogle音声入力が利用できる。OK Google! と検索のときにだけ利用することだけがクローズアップされているが、音声を文字に起こすということにも当然利用できるのである。

これを応用すれば、歩きながら考えていることをつぶやくだけで文字に起こすことができる。散歩中の気づきや、ひらめいたアイディアを書き留めておくにはとても都合が良い。まわりに人がいるとやりにくいので、マイク付きのBluetoothイヤホンに小声で話しかけるのがおすすめだ。

以下は、検証のために、ここまでの文章をGoogle音声入力で出力した結果である。認識エラーは赤字にした。

最近では広告も色々なところで目にするようになり 音声入力は実用レベルになったというところから 一般化したと言っていいと思う 元々入力には関心があり 脳内で考えていることをそのまま文字に起こせたらなあといつも思っていた さすがに脳内から直接アウトプットは出来ないので 小さな bluetooth キーボードでも持ち歩いて いつでも物鍵(モノ書き)ができるようにしておこうなどと考えて bluetooth キーボードを選んでいるところでもあった そこでふとひらめいた google 音声入力で文字を起こせば良いのでは google 音声入力で脳内からダイレクトにアウトプット android には google 音声入力が標準で備わっているため 特に何を準備することもなく google 音声入力が利用できる ok google と検索の時にだけ利用することだけがクローズアップされているか(が) 音声を文字に起こすということにも当然利用できるのである これを応用すれば歩きながら考えていることを呟くだけで文字に起こすことができる 散歩中の気づきや ヒラメいた airi 青(ひらめいたアイディアを)書き留めておくにはとても都合が良い 井川(以下は)ここまでの文章を google 音声入力で出力した結果だ認識エラーは赤字にした

見て取れるように、Google音声入力は「改行」「句読点」がつけられない。エスケープシーケンスの代わりとなるような特定のキーワードを発音して入力するということも用意されていない(と思う)。半角スペースは、一呼吸置いたときの変換の単位、または、Googleが自動的に判定した区切りである。話す間が少しあくとGoogle音声入力側が区切りと判断してひとまとまりの変換を行う。Google音声入力が素晴らしいのは、連続した入力が可能であることだ。変換と変換の間に「これからしゃべります」を意味するタップの必要がない。一番最初の開始のタップをしたあとは、ただただそのまま話しかけ続ければ良いのである。

しかし、当然のことながら認識エラーもある。エラーが発生するパターンはこのようなものがある。

(A)言葉が一般的ではない、または、口語である

○ぷらっと散歩
✕プラット散歩

(B)単語の文字数が短い

○字になる
✕気になる

(C)同音異義語

○記事
✕生地

○変換
✕返還

ただ私はこの認識エラーのうち(A)については、精度はこの程度なのかと悲観するのではなく、これは一般的な言葉ではないので他の言い回しに変えようというポジティブな利用の仕方があると思っている。ある意味、Google音声入力がレビュアーになるという良い使い方だ。

また、Google音声入力に話しかけるときにある程度まとまったセンテンスで話すことで、(B),(C)の認識エラーを減らすことができる。「記事」を「生地」と誤ったケースでいえば、

「きじをかく」→「記事を書く」
「きじをつくる」→「生地を作る」

というように、動詞とくっつけて話しかけると、あとにつく動詞によって文脈を判断して変換してくれるので、いずれかの「より一般的な変換」に寄せられるのだと想像している。ただし、利用していく中で、認識エラーが別の認識エラーを生むケースがあることがわかっている。

「あっとうてきなはやさできじをかくことができる」
→「圧倒的な速さで生地を買うことができる」

上の文章を声に出して読んでみて欲しい。「書くことができる」の「く」の発音を飛ばしていることに気づくはずだ。「書っことができる」と発音してしまっていると思う。「書く」が「買う」に誤認されたとたん、前の単語の「きじ」は「記事を買う」よりも「生地を買う」のほうが一般的であると判断されてしまう。普段まったく意識していなかったが、日本語に限らず他の言語でも、ある条件下では発音されなくなる文字があるということを知った。どうやらアナウンサーやナレーターといった類のお仕事の中ではお作法として理解して使われている技術らしい*1。この発音するしないの条件はルールに則っているようなので、今はただ実装されていないだけで、このルールを取り込めばGoogle音声入力は自ずと精度もあがるだろう。

脳内からダイレクトに文字としてアウトプットできる

圧倒的な早さで記事を書くことができるだけでなく、とにかく思いつくままに脳内から文字にダイレクトにアウトプットできることに価値があると思っている。Google音声入力で入力する場合と、キーボードで入力する場合とそれぞれに良し悪しがあると思うので、使い分けについて考えたい。

Google音声入力
・アイディアレベルで記録
・脳内を直接出力、推敲なし
・手間をかけない、時間をかけない、場所を選ばない

■キーボード
・文脈、粒度を意識した全体の構成
・机とディスプレイでじっくり校正

上記の通り、Google音声入力は句読点や記号も使えず、改行もできないので、体系的な構成を考えるのには不向きである。Google音声入力ではとにかく手軽に、忘れないうちに文字にしておきたいことを手っ取り早く記録しておくということに長けている。もちろん、これまでも単純にメモとして音声を録音することができたかもしれないが、音声メモの欠点は確認にx1.0倍の時間がかかることである。仮に倍速のx2.0で再生して内容が認識できたとしても、検索ができないというのは圧倒的に不利である。

適当にメモレベルでしゃべって、あとからキーボードを使って構成するというスタイルがもっとも生産性が高いと感じている。

場所を選ばずどこでも執筆できる

やはり、キーボードを使わなければならない、タップしなければならないとなると、ある程度ディスプレイやスマホの画面に集中しなければならないし、場所も限られてしまう。

私はいつも風呂にジップロックの袋に入れたスマートフォンを持ち込んで、音楽やラジオを聞いたり、AndroidのTalkBackにKindleの本を読ませたりしている*2Google音声入力が執筆に使えるとわかってからは、風呂さえもモノ書きの場に変えることができるようになった。

とにかく脳内にあることをいったん文字に起こすという作業は、今まで使ったことのないような脳の使い方をするので慣れるのには少し時間がかかる。基本的には、スマホGoogle音声を開始をタップしたら、独り言をぼそぼそとつぶやくだけである。

初めのうちは、一人なのになぜか照れてうまくしゃべることができない。Androidにはどう認識されているのかな?こういう言い方をしたほうが認識されやすいかな?とインタフェースのことが気になってしまう。しかし、慣れによって照れがなくなると、今までこういうことができたらいいのに、と思っていた「脳内からダイレクトにアウトプットする」という究極の形であるトランス状態に入ることができる。

慣れればGoogle音声入力によって、あなたの執筆活動の生産性を飛躍的に向上するはず。

Google音声入力の使い方

利用している標準キーボードにもよるが、ここでは「Google 日本語入力」を標準キーボードとして利用している場合の例を書いておく。もちろんGoogle日本語入力を使っていなくても、お使いの標準キーボードにGoogle音声入力を開始するボタンがあるはずなので、それを探してみて欲しい。といっても、使い方はいたって簡単。

画面上のマイクのようなアイコンをタップすると、Google音声入力が始まる。

f:id:jippahitokarage:20170513095359j:plain

あとは話しかけるだけ。間をあける区切りと判定されて変換される。間が長すぎると「もうしゃべっていない」と判定されて音声入力が終わってしまうので、再開する場合はもう一度タップする。
f:id:jippahitokarage:20170513095357j:plain

地方出身の人はなぜか駅ナカの移動を徒歩ゼロ分と考えがち

大学を卒業するまで北海道で過ごし、東京で初めての社会人としての生活を初めてから5年ほど東京で過ごした。今はまた、都会の喧噪をはなれ、京都の田舎でゆったりと過ごしている。

最近、仕事やプライベートで再び東京を訪れることが何度かあり、久しぶりに訪れる東京にどこか懐かしさを感じた。東京のことを、華の都大東京となんて呼ぶような世代でもないが、やはり東京は昔からどこか一種の憧れのようなものがあり、就職して東京に出てきたときはなにか新しいことが始まるようなわくわく感でいっぱいだったことを思い出す。

同じように群馬の田舎から出てきた嫁に「どう、またもう一度東京で暮らしてみるのは」そうたずねると「いや、もう東京はいい」と即答だった。私も同じ気持ちだった。もう東京はしばらくいいかな。

東京に出てきた頃に驚いたことの一つは駅が広いことだ。新宿駅にいたっては新宿駅の中を歩いていくと新宿西口駅に到着するという、駅の中に駅ってなんだよと思ったものだ。田舎ではとても考えられない。

だからということでもないのだが、東京に出てきて間もないころは、なぜか駅ナカの移動は自分の中でノーカンになっていたことを思い出す。駅のホームに到着してから、目的地に到達するまでの時間、そして歩く労力さえもなぜか自分の中で考慮されない。駅についてから駅を出るまでの時間と労力を考える癖がまったくなかったので、東京に出てきて1年くらいは駅ナカの移動は徒歩ゼロ分という頭で暮らしていたかも知れない。この話を嫁にしてみたところ「わかる!」と言っていたので、地方出身者は共感してもらえるのかもしれない。

東京の暮らしが長くなると、田舎暮らしではもっていなかった感覚として駅の中の構造や、駅の出口に明るくなる。大江戸線副都心線は地下が深いからホームにたどり着くのに時間がかかることや、東京駅は丸の内と八重洲という2つの顔を持っていることもわかってくる。池袋は東口が西武で西口が東武で西と東が逆であることもわかるし、渋谷では目的の場所に応じて出口を選ぶことだってできる。

あの頃、駅ナカの移動を徒歩ゼロ分と考えていた自分が信じられない。

誕生15周年記念 くまのがっこう展「作家以外の人が入ると純度が濁る」

大型連休の終盤、銀座松屋8Fで催されている「誕生15周年 くまのがっこう展」にいってきた。東京会場は2017/04/19-2017/05/08なので、今日を含めて残り2日。このあと夏に仙台会場、冬に大阪会場での開催が予定されているらしい*1

f:id:jippahitokarage:20170505181833j:plain

くまのがっこうが好きな人はもちろん、くまのがっこうのことがよくわからない人が行っても、作家の二人が大切にしている世界にふれることができるので、足を運んでみて欲しい。

jackie-exhibition.jp

嫁がこのくまのがっこうが大好きで、くまのがっこうグッズがあると必ずと言って良いほど飛びつく。確かに水彩画タッチのくまのキャラクターはとてもかわいいので、好きになる気持ちもわからないでもない。

2002年にあいはら ひろゆきさんとあだちなみさん、
ふたりの手によって生み出された絵本「くまのがっこう」。
なにげない日常の中にある、あたたかさやしあわせが描かれたこのシリーズ
2017年、誕生から15周年をむかえました。

この展覧会では、シリーズ誕生前の貴重なアイディアメモやスケッチをはじめ、
できたての最新作「ジャッキーのしあわせ」を含むシリーズ15作品から、
選りすぐりの絵本原画約200点を紹介します。
さらに、展覧会のために描きおろした原画や創作風景の映像なども更改。
「くまのがっこう」の世界の原点と"今"をあますことなくお楽しみください。
(出典:誕生15周年記念 くまのがっこう展

 
たまたま東京に出て来る機会もあったので、嫁が愛してやまないくまのがっこう展に付き合ってあげようくらいな気持ちで行ってみた。ここで、やっぱりジャッキーかわいいね、グッズたくさん買ったね、良かったね、だけではつまらないので私なりのくまのがっこう展の感想を共有しておこうと思う。

「作家以外の人が入ると純度が濁る」

私の中で、この言葉は強烈に印象に残った。これはくまのがっこうの文を書いているあいはらひろゆきさんの言葉だ。正直、私はこのくまのがっこう展に来るまで、くまのがっこうについてよく知らなかった。もちろん、くまのがっこうのキャラクターは知っていたし、絵はすぐに頭に思い浮かんだ。ただ、作品も一つも読んだことがない。

くまのがっこうと聞くと、かわいらしいくまの絵ばかりが思い浮かんでしまうが、作品の起源とも言える原作である文を書いているあいはらひろゆきさんが、このくまのがっこうのファンが集う「くまのがっこう15周年記念」という場で流れる映像の中で、この言葉を選んだことから、原作者*2であるあいはらひろゆきさんの思いの強さがうかがえる。作家以外の人が間に介在したことでうまくいかなかったことでもあったのだろうか。

あいはらひろゆき さん

二人でベストと思えるところまで、二人で固める。原石のような世界を共有する。そこに作家以外の人が入ると純度が濁るところがある。二人でまず共有して作品に仕上げる。


あだちなみ さん
最初にあいはらさんに絵本よりも、もっと長い形で出してもらって、時間をかけて自分の中でお話をつくり上げる。「ちびラフ」と呼んでいる原寸よりも小さいラフを描いてあいはらさんに相談する。


どうしてもゆずれないところは、色と画面構成。これはずっと大切にしている。結果として、最近では、以前よりも下書きに時間がかかるようになった。1mm単位まで画面にこだわるようになった。色については塗りたい色を塗っているだけなので、説明しにくい。
(出典:誕生15周年記念 くまのがっこう展 絵本創作過程 撮り下ろし映像より 意味を変えずに文言を修正して書き起こし)

あだちなみさんが絵本創作過程で、ジャッキーのステッチ風の点線部分を描いているシーンが映っている。たぶん、このペンはたぶんPILOTのHI-TECH-Cだと思う。

ちびラフから見えてくる緻密な設計

自分に子どもでもいなければ、普通、絵本を熱心に読むことなどないだろう。関係者が読んでいたとしたら本当に大変申し訳無いが、自分の中での絵本というのは、対象が子どもであることもあり本のページ数自体も少ないので、さっと簡単にできてしまうのではないかとさえ思っていた。ところが、今回このくまのがっこう展で初めて絵本をつくる過程に触れて、その考え方が変わった。

前述の絵本創作過程のあだちなみさんのちびラフには1mm単位へのこだわりが随所に表れていた。相手が子どもだからこそ、シンプルな絵で、シンプルな言葉でメッセージを伝えるということの奥深さを感じた。くまのがっこうは二人の緻密な設計によってつくりあげられていることがとても良く伝わってくる展示だった。メインの展示は撮影禁止なので、このくまのがっこうが作られるまでの設計の過程をその目で見てみて欲しい。

*1:誕生15周年記念 くまのがっこう展

*2:くまのがっこう展では「原作者」という表現は使われていなかった。文・絵どちらが「原」作であるということはないということなのかもしれない。

会社の飲み会における「傾斜」は夜の飲み会を駆逐する伏線だったのかもしれない

先日、「親睦会はランチにして欲しい」という声が若手と育児時短女性全員が賛成したにも関わらず、夜の飲み会で開催され続けたというまとめを目にした。結果はどうあれその意思表示に対して賛辞をおくりたい。

togetter.com

この話題は単純にまだ過渡期であって、職場のオフィシャルなコミュニケーションの場が夜から昼に移行するのは時間の問題だと踏んでいる。私自身も職場での夜の飲み会の不毛さに辟易していて、ぜひ夜の飲み会から昼のランチに移行することを望んでいる。

リクルートの2015年トレンド予測

これだけ話題になって世間の関心を集めているのであれば、世の中にもっといろいろな意見があるだろうと検索してみたところ、すでにリクルートがこの兆しを捉えて、飲食領域のトレンドとして2014年の終わりに企業のオフィシャルなコミュニケーションの場が昼間に設けられる傾向を発表していた。

f:id:jippahitokarage:20170502060608p:plain
(出典:リクルート 2015年トレンド予測 飲食領域)
http://www.recruit.jp/news_data/release/pdf/20141217_04.pdf

「部ランチ*1」の背景として「子育て世代の女性の就労率の上昇」をとっかかりとして論じている。夜に開催される会社の飲み会は業務時間外に拘束されるという不満があるため、1時間なら1時間できっかり終わり、お酒が飲めない人でも安く、美味しいものが楽しめる「部ランチ」をしようという需要が増えるという予測である。

会社の飲み会の価値の尺度「傾斜」

会社の飲み会といえば、決まって組織の中の若手が幹事として店を予約し、当日の場を仕切るというのが一般的な構図だと思う。私自身も新入社員のころに、職場での飲み会の幹事を任されることも多く、店を探したり、予約をしたり、案内をしたりといった役回りも経験した。ただ、別に会社の飲み会が好きなわけでもないし、やりたくてやっていたわけでもない。だから、完全にこれも会社の仕事とある意味割り切ってやっていたところがある。

やりたくもないことを割り切ってやろうというのはなかなか難しいものだ。そんな私に調子のいい先輩が教えてくれた幹事としての心得、それは「傾斜」だ。

最近の新しい会社のことはわからないが、私が経験してきた職場には必ず「傾斜」が存在した。「傾斜」とは飲み会の会費を役職別、あるいは、その場の主賓の性質によって緩急をつけることを指す。

例えば10人参加の新入社員歓迎会でお高めの税込60,000円の支払いのとき、単純に按分すれば@6,000円といったところだが、役職の内訳が部長x1、課長x2、係長x2、平社員x4、新入社員x1と仮定すると、以下のような支払いになる。これが傾斜だ。

・部長 10,000円
・課長 10,000円
・課長 10,000円
・主任 7,000円
・主任 7,000円
・平社員 4,000円
・平社員 4,000円
・平社員 4,000円
・平社員 4,000円
・新入社員 0円(新入社員は歓迎対象)

傾斜は幹事の腕の見せ所である。10,000円とか取り過ぎだろ!と感じた人もいるかもしれないが、これは前職の慣習である。管理職か否かは会社側の人間か労働者側の人間かの境界線であり、かつ、おおよそ1,000万プレーヤーか否かの境界線にもなっていることもあり、管理職は「足りる?」と言いながらスマートに1万円札を差し出すのがお決まりになっていた。むしろ、これありきで店を選んでいたフシもある。

調子のいい先輩は「傾斜をつけないと、上の人にむしろ失礼である」という勢いで私に「傾斜」をたたき込んだ。「いいか、幹事なんか面倒な仕事を引き受けるんだから、自分はわざわざ金は払わなくても良い。自分が金を払わなくて済み、かつ、自然な傾斜を考えるんだ。いや、むしろ、利益を出したってかまわない」

・部長 10,000円
・課長 10,000円
・課長 10,000円
・主任 7,000円
・主任 7,000円
・平社員 5,000円
・平社員 5,000円
・平社員 5,000円
・平社員 1,000円(私・幹事)
・新入社員 0円(新入社員は歓迎対象)

こうして、私が幹事をするときは、先輩の教えの通り、できるだけお金を払わないような形で傾斜をつけることにした。利益を出そうとして出すのはさすがに気が引けたが、すべて1,000円単位の支払いにし、かつ、自然な傾斜をつけようとすると、どうしてももらいすぎてしまうという場合も無くはなかった。

管理職からすれば10,000円という出費は大きいものの、社員とコミュニケーションをとることができる場が自然発生的に用意してもらえるとすれば安いものだし、昭和特有の「支払ったったわ、ドヤァ」という優越感にもひたれるだろう。「課長、ごちそうさまッス」という呪文を唱えると安く飲み食いができるとあらば、平社員も多少のお得感もあるかも知れない。

「傾斜」とは、行きたくもない会社の飲み会の価値観を参加者ごとに最適化する大発明だと思った。

ダイバーシティは「お金」ではなく「時間」を選択した

ところが、結局のところ、会社の飲み会に対する不満は「お金」だけではなく「時間」にもあることをリクルートはすでに2014年時点で唱えている。

f:id:jippahitokarage:20170502084837p:plain
(出典:リクルート 2015年トレンド予測 飲食領域)
http://www.recruit.jp/news_data/release/pdf/20141217_04.pdf

会社で働くことそのものが人生であった時代は終わり、多様な生き方がある。だから、勤務時間外の時間の使い方は人それぞれの価値観がより際立つようになってきた。前述の傾斜では、あえて触れていなかったが、今現在の私のポジションを前述の会社の飲み会傾斜で言えば「少し多く払う側」に立ち始めている。

・部長 10,000円
・課長 10,000円
・課長 10,000円
・主任 7,000円
・主任 7,000円(私)
・平社員 5,000円
・平社員 5,000円
・平社員 5,000円
・平社員 1,000円(幹事)
・新入社員 0円(新入社員は歓迎対象)

はて、私は飲食代にプラスアルファでお金を支払ってまでこの会に価値を感じているだろうか。ちょうど最近疑問に思い始めていたところだ。もちろん、新入社員を歓迎する気持ちがないわけではないが、夜に飲み会を開催して、多めにお金を払うことだけが歓迎する気持ちを表す手段ではないだろう。それこそ、前述のリクルートが作った言葉「部ランチ」でもかまわないわけだ。ランチタイムの1時間という限られた時間と少ない予算の中でみんなの価値を最大化する方法をあらためて考えなおしたい。

お金と時間を惰性で夜の飲み会につぎ込むくらいなら、嫁と二人でゆっくり外食をする時間にあてたほうが良いのではないだろうか。毎日顔を合わせる職場の人よりも、たまにしか会うことができない友人らと飲みにいったほうが新しい知見が得られ、充実感を得られるのではないだろうか。少しずつそう考えるようになってきた。

ダイバーシティという意味で言えば、なにも会社の給料だけで生計を立てるという生き方だけではない時代になっているはずなので、会社の役職の上下と形成している資産の大小は必ずしも一致しない。管理職の「支払ったったわ、ドヤァ」とお金の支払いだけで優越感に浸れる時代はもう随分前から終わっているのである。

我々は飲み代の高い安いに一喜一憂するのではなく「本当に同じ時間を一緒に過ごしたい人と過ごすこと」を重要ととらえて、それを選択する時代に突入しているのである。価値の尺度としての「傾斜」は夜の飲み会を考え直す伏線だったと言って良いと思う。

*1:名前が少しイマイチだな…と思って、他の年のトレンド予測を見てみたらすべてダジャレになっていたので、"brunch"と"部のランチ"をかけたダジャレであることがわかる。「ダジャレ縛り」と考えれば頑張ったほうだと思う

洗濯機or食器洗い機の給水に園芸用散水ホースを接続する方法

東京から京都の田舎に引っ越して良かったことの一つが、広い家に安く住めることがある。就職で東京に出てきた若い頃は、自分は部屋なんか狭くても生きていけるんだとばかりに、あえて生活レベルの低い窮屈なシェアハウスを転々としていた時期もあったが、少しずつ少しずつ広い家に暮らすように変化を加えていくと、やっぱり広い家は精神衛生に良い効果があるように感じる。

単純になにか作業をしようとしたときに、作業用のスペースがあるということが作業効率を圧倒的に高める。その逆もまたある。作業用スペースがあるからこそ、何か始めようという動機にもなりうる。

家庭菜園をはじめた

京都の桜のシーズンも終わり、少しずつ暖かい日が続くようになってきたので、自宅の庭にプランターを使った家庭菜園を初めた。

昔はシェアハウスの屋上で同じようにプランター菜園をやったこともあったが、ジョウロ(よく知らなかったが、ポルトガル語起源の言葉らしい*1)に水をたっぷり入れて、屋上まで運搬するという作業はなかなか過酷だった。この水を運ぶという作業が億劫になるとたちまち菜園は壊滅する。水やりをいかに楽にするかということは家庭菜園を継続する一つの要素だということはわかっていた。

散水用ホースを使いたいが外に水道がない

賃貸の我が家には庭があるが、庭に蛇口はない。園芸店で並んでいる水やり用の散水ホースは、蛇口に直接3点でネジ止めする「蛇口ニップル」とよばれるアタッチメントが売られていて、これらは外に専用の蛇口があることが前提になっている。

例えばこのようなものである。

f:id:jippahitokarage:20170222150038j:plain
(出典:蛇口ニップル(FJ)【交換用パーツ】 G043FJ - 散水機のタカギ《公式》

蛇口をコネクタが取り付けられるような口にしてしまうというものである。しかし、残念ながら我が家にはこのように蛇口にネジ止めできるような専用の蛇口はない。

洗濯機or食器洗い機の給水から水をひく

同じように給水して動く家電として洗濯機、また、うちには最近取り付けた食器洗い機*2があるので、そこから水をひくことを考えた。

注意すべきは、「散水用の蛇口ニップル」と「洗濯機or食器洗い機の蛇口ニップル」はインタフェースが違うということである。園芸店にあるような散水用のホースを直接取り付けることはできない。そこで、こちらのアダプタを利用する。

タカギ(takagi) 洗濯機蛇口用ニップル GWA44【2年間の安心保証】

タカギ(takagi) 洗濯機蛇口用ニップル GWA44【2年間の安心保証】

これを洗濯機or食器洗い機の蛇口ニップルと散水ホースの間にかませることで一般的な散水ホースを利用することができる。

f:id:jippahitokarage:20170418190738j:plain


散水ホースはアダプタと同じtakagiのものを用意した。マニュアルでは、短い接続ホースを蛇口側にして、散水用のノズルが先端についているが、アタッチメントを外してつけなおすと逆にすることもできるのでとても便利。

f:id:jippahitokarage:20170418192939j:plain

上述のように、一般的には蛇口のそばにホースリールをおいて、そこからノズル部分を引き伸ばして利用する形をとるが、蛇口が外にない我が家のパターンでは、庭にホースリールを外に出しておいて、必要なときにホースリールからホースを自宅の食器洗い機の水栓まで引き込んで給水するという形をとっている。

f:id:jippahitokarage:20170422063049j:plain

この形をとる場合、手元の接続ホースが短いので取り回しができなくなるが、そこまで大きな動きがあるわけでもないのでこの程度の長さで十分である。もちろん、気になる人はホース部分を取り替えて接続することもできるので自分にあった長さに調節するということもできる。

洗濯機や食器洗い機の接続を外すときに、水を止める>動かして水圧を抜く>はずす>つけかえる>水を出す という手順と、利用後に戻し手順が発生して多少面倒ではあるが、水をせっせと運搬する作業がなくなると思えばこの手順も気にはならない。

いや、それよりなにより、ホースからシャワーでぶわーっ水をやるのが気持ちよすぎるので、それだけで満足してしまうかもしれない。水やり問題を解消したので、もう少し家庭菜園を拡張してみようかとも画策中。

夫婦二人暮らしで始めるスモールスタートなぬか床

jippahitokarage.hatenablog.com

※2017/05/15追記
以下、記事は過去の考え方によるものです。考え方が変わっている部分については上の記事を参照してください
<追記ここまで>

以前からやってみたいとは思っていたけれど、「ぬか床のメンテナンスのために毎日ぬか床をかき回さなければならない」ということをよく聞いていたので、手間が掛かりそうだなという気持ちから思いとどまっていたぬか漬けを始めた。

ぬか床の「床」という響きからなんとなく大きな桶のようなものをイメージしていたが、別に夫婦ふたりでそんなに巨大なぬか床をこしらえたとて、消費するぬか漬けの量なんて知れている。そう考えると、小さなぬか床からスモールスタートすれば良いのではないかという発想にいたった。

食べる分だけ漬ける小さなぬか床

こちらが我が家の小さなぬか床。漬かっているのはにんじん一本と大根1/3を縦に4つに割ったもの。食べる分だけ漬ける。そんなスタイル。
f:id:jippahitokarage:20170418014831j:plain

容器は、酸や塩分にも強いということでホーローでできた野田琺瑯の小さな容器を選んだ。

野田琺瑯 レクタングル深型L ホワイトシリーズ WRF-L

野田琺瑯 レクタングル深型L ホワイトシリーズ WRF-L

野田琺瑯は、専用の「ぬか漬け美人」というブランドでぬか漬けに適したサイズのホーロー容器を販売しているが、夫婦二人暮らしでこれは大きすぎるのではないかと考え、ワンサイズ小さいものを選んだ。家族3人〜5人であれば、野田琺瑯がぬか漬け用とおしているこの「ぬか漬け美人」のサイズがちょうど良いと思うが、とりあえず始めてみようくらいな気持ちでジップロックのような容器でもかまわないと思う。

野田琺瑯 ぬか漬け美人 TK-32

野田琺瑯 ぬか漬け美人 TK-32

日に一度、ぬか床をかきまわす作業が必要なことには変わりないが、小さなぬか床であればそこまで大変な作業ではない。朝、漬けていた野菜を取り出すタイミングでさっとかきまわす程度で良いのでお手軽だ。

小さなぬか床の作ってみる

www.sirogohan.com
こちらのサイトを参考にして、材料を揃えた。世の中には便利なものが揃っていて、水を加えてまぜるだけでぬか床の出来上がり、あるいは、もうできてるので野菜を入れるだけでぬか漬けが出来上がりというものまである。

既製品を買わずにわざわざ自分でぬか漬けをやろうというのだから、初期発酵の過程から挑戦してみることにした。
f:id:jippahitokarage:20170408203412j:plain

ぬかに塩と水を加えて混ぜる。水分の量は軽く握るとじゅっと水分が出る程度とのこと。
f:id:jippahitokarage:20170408204211j:plain

初期の乳酸発酵を促すための捨て野菜を漬ける。5日間漬けて、捨て野菜がしんなりしていたら水分を絞ってぬかに加えてから捨てて交換し、10日ほどで初期発酵の過程が終わる。
f:id:jippahitokarage:20170408205223j:plain

野菜を漬けてみる

早速、にんじんと大根を漬けてみる。
f:id:jippahitokarage:20170417072851j:plain

12時間ほど漬けてできあがり。
f:id:jippahitokarage:20170418015039j:plain

まだぬか床お作りはじめて10日と十分に進んでいないため、酸味がほとんどない。これはまだぬか漬けとは呼べないかもしれないが、昆布やかつおの風味があって純粋に漬物として美味しい。これからこのぬか床が育っていく中での味の変化も楽しみたい。ちょうど今日届いた「坂の途中*1」の野菜から、若葉農園 徳島県石井町のみやまこかぶを漬けた。
f:id:jippahitokarage:20170418015417j:plain
これは絶対うまいに違いない。